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角川選書
悪党(ピカロ)が行く―ピカレスク文学を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034051
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0398

内容説明

傲慢で、女たらしで、人を騙すことなど何とも思わない男たち―悪党。彼らはなぜこんなにも人々を魅了し、人はそれを文学に表現するのだろうか?バルザックが『ペール・ゴリオ』『幻滅』『娼婦の栄光と悲惨』の三部作で生み出したヴォートラン、モリエールが描いたスペインの伝説的女たらしドン・ジュアンなど、数々のピカレスク文学に登場する悪のヒーローに肉迫。「悪と悪党」の魅力を解き明かす、画期的文学案内。

目次

ヴォートラン
ドン・ジュアン
ラーサロ
フランシヨン
ジル・ブラース
ヴァルモン
ラモーの甥
トム・ジョーンズ
ヴォートラン再び

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
フランス文学者、エッセイスト。1949年、横浜市生まれ。78年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。共立女子大学文芸学部教授。古書のコレクターとしても知られる。著書は百冊を超え、『馬車が買いたい!』で91年度サントリー学芸賞、96年に『子供より古書が大事と思いたい』で第十二回講談社エッセイ賞、99年に『愛書狂』でゲスナー賞、『職業別パリ風俗』で第五十一回読売文学賞評論・伝記賞、『成功する読書日記』で毎日書評賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

16
小説に登場するワルについての説明。2023/09/27

viola

7
最近常に何かしらの著者の本を読んでる気がしてきました(笑) 面白かった・・・・・なんだけれど、出てくる作品をまだ一度も読んでないと、わかんないよね!という感想です。ピカレスク文学って全然読んでないもんな~・・・・・。 『トム・ジョーンズ』が出ていることにびっくり。これも「悪党」になるんですねーへぇ~。この作品は来年中には読むつもりです。2010/12/26

noémi

6
「悪」という言葉は日本の中世においては「悪い」という意味ではなく「強い」という意味だった。ある意味、ピカレスク小説にも通じるところがあるように思う。鹿島さんはヴォートランに夢中だが、私としてはヴァルモンが一番好きかな・・・。冷徹な「簒奪者」なのに、貞女とのプラトニックな愛に身を滅ぼす・・・。あと、読んでない本の主人公でとても魅力的だったのが「ラーサロ」と「ラモーの甥」かな。似非ヒューマニズムが横行している今、ここまで自覚して悪を行うことはいっそのことすがすがしい。(メンバーの方は全員読んでおられましたね)2011/02/13

きりぱい

6
ヴォートラン最強!「ボードレールも、ニーチェもバタイユも、悪とエロティシズムを論じた詩人や哲学者はみんなヴォートランの子供だった」ときたもんだ!続く悪党も、悪党らしからぬピカレスク小説の主人公までと多彩な顔ぶれ!スペインは修業遍歴、フランスは色事、イギリスは金とお国柄も見えるようなで、ちょこちょこ現代事情を挟んできたり、天才嫉妬派だのクレジットマンだのネーミングも可笑しく、悪党の魅力が論じられると共に、物語の手法も解かれる。悪知恵と言えど、ピカロ的思考はそのまま人生の試練を克服する教訓でもあった!2010/11/12

まおまお

5
悪人の話はテンションが下がる2017/09/26

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