内容説明
戦後俳壇の復興とともに頭角を現し、常に俳句界をリードしてきた一流俳人による証言集。本巻では桂信子をはじめ鈴木六林男、草間時彦、金子兜太、成田千空、古舘曹人の六名が登場。聞き手に人気女流俳人の黒田杏子を迎え、昭和俳句の道程を彩った人と事件の知られざるエピソードが、実体験に基づいて肉声で語られる総合誌『俳句』に連載中、「これだけは語っておきたい、これだけは聞きたい」というキャッチフレーズで大好評を博した人気シリーズの待望の出版化
目次
第1章 桂信子
第2章 鈴木六林男
第3章 草間時彦
第4章 金子兜太
第5章 成田千空
第6章 古舘曹人
著者等紹介
黒田杏子[クロダモモコ]
1938(昭和13)年、東京生まれ。東京女子大学心理学科卒。「夏草」同人を経て「藍生」を創刊主宰。第一句集『木の椅子』で現代俳句女流賞・俳人協会新人賞、第三句集『一木一草』で俳人協会賞受賞。俳句研究賞選考委員。日経新聞・「小説現代」・「淡交」等の俳壇選者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かみしの
5
僕は俳句についてほとんど知らない。575の形式と季語くらいだ。僕の中に「俳句=言葉×自然」「短歌=言葉×心」「詩=言葉×自然×心」というような変な構図があり、どうも芸術的で専門性が高いと錯覚している俳句に関しては、あまり食指が動かなかった。なので、この俳人たちの生の声が聞ける本は面白かった。なにやら西東三鬼、山口誓子、中村草田男、金子兜太は有名らしい。秋桜子の俳句は衣食に足った人の俳句らしい。星新一の義兄は俳人らしい。4Sと呼ばれる俳人がいるらしい。霧の中だった俳句の世界の見通しが、少しよくなった。2013/10/13