内容説明
20世紀初頭、清国からおびただしい数の青年たちが留学生として来日した。その中に、日本人女性と恋におち結ばれた張競立がいた。それから百年、中国も変わり、日本も変わった。激動する世紀を生きた著者とその妻の一族の物語は、中国の知識人だけが体験した現代史の凄まじい起伏を明らかにするとともに、未来への希望と夢をも暗示している。
目次
第1章 運命の日本留学
第2章 日本人を母として生きる
第3章 戦乱の中国
第4章 歴史の試練
第5章 僕たちの世代
第6章 八〇年代・再び日本へ
著者等紹介
胡宝華[フーパオファ]
1954年、唐代史研究者として著名な胡如雷の次男として上海に生まれる。文化大革命下の69年、北京の中学を卒業と同時に内モンゴル包頭市郊外の工場に下放される。79年、包頭高等師範専科学校入学。85年、陜西師範大学大学院修了。88年に京都大学に留学。96年、「唐代監察制度の研究」で博士号を取得。2000年9月より、中国天津の南開大学文学部歴史系副教授となる
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