内容説明
近現代俳句のすぐれた鑑賞書であり、俳句の奥深さと可能性をあますところなく伝える不朽の名著。昭和時代を中心に、正岡子規にはじまる現代俳句の流れを展望し、俳句という詩型による近現代の俳人の決意を読みとる。また、季題や切れ字などの表現について独自の考えを述べ、俳句の本質や俳句固有の方法にふれて、読者自身に考えるいとぐちと鑑賞の手がかりを与える。主要俳人の名句鑑賞をとおして日本的感性の研究を試みた、究極の俳句入門書。
目次
正岡子規
夏目漱石
高浜虚子
村上鬼城
渡辺水巴
飯田蛇笏
原石鼎
前田普羅
久保田万太郎
芥川龍之介〔ほか〕
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スイ
16
俳句に興味はあるのだけど、どこから入れば良いかわからない…という私にうってつけの一冊。 近代の多くの俳人ごとに、作品と鑑賞を読むのとができ、私は川端茅舎が好きだなぁ、とわかったので、次は川端茅舎個人や近辺の俳人の句集を読んでみよう、と道筋が立てられる。 が、さらっとした入門書では全くなく、俳人が己をすり減らして詠むのと同じだけの熱で書かれた鑑賞文は、俳句の山の奥に分け入るほどに重みを増すのだろう。 幾つか句集を読んでからまた再読したい。2021/12/28
やま
2
とても勉強になる。人によってこんなにも句が違うこと、それは、たった17文字に主張があると言うこと。2回目の読書に突入中。2012/08/13
Yuto Matsushita
0
とにかく素晴らしいので、俳句にとっつきにくさを感じているそこの君、ぜひ初めの正岡子規と夏目漱石のところだけでも読んでみてください。 子規の「行く秋の鐘つき料を取りに来る」なんて経済も考えさせてくれる。2023/02/20
たつのすけ
0
○2021/09/13