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出版社内容情報
武士と武士、武士と百姓・町人との、喧嘩・敵討ち・無礼討ちの豊富な事例を通して、近世社会の身分秩序意識、武士が考える武士道と「家」の名誉、そしてその変質を詳細に明らかにする。
内容説明
江戸時代、喧嘩をした者は、喧嘩両成敗法により両成敗になったという通念は、従来「理非を論ぜず」を「理由の如何を問わず」と解釈されてきたことによる。しかし、実際の裁判記録では、理不尽な実力行使に対する自己防衛の場合は無罪とされることも多く、異なる身分の喧嘩では武士により重い罰が与えられていた。一方、百姓・町人に対する武士の横暴として見られがちな無礼討ちは、武士にとっては名誉と身分秩序を守るための義務であった。武士による喧嘩・敵討・無礼討ちの豊富な事例を通して、近世社会の身分秩序意識、「家」の名誉、武士が考える武士道を再考する。
目次
第1章 喧嘩と武士道
第2章 武家屋敷駆込慣行再考
第3章 近世の敵討
第4章 敵討概念の再検討
第5章 武士の名誉と無礼討ち
第6章 無礼討ちと政治的関係
おわりに 実践された武士道とは
著者等紹介
谷口眞子[タニグチシンコ]
1960年大阪市生まれ。2000年早稲田大学大学院文学研究科博士課程史学(日本史)専攻満期退学。2005年文学博士。現在、早稲田大学非常勤講師。2002年、第3回日本歴史学会賞を受賞した「近世における『無礼』の観念」(『日本歴史』2001年5月号)など、意欲的な論文を次々と発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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