出版社内容情報
江戸時代の日本は「世界に冠たる離婚国」。現代人の抱く家族像は画一的な幻想。江戸時代から現在に及ぶ多数のデータによって、家族・主婦・女のあり方を分析する。21世紀の新しいあり方を示唆する意欲作。
内容説明
わたしたちが当たり前に思っている「家族」は、ある歴史的時代に成立した思い込みにすぎない。家族の常識を相対化する近代家族論の、日本における草分けの一人である家族社会学者の著者が、江戸期から現代までの家族の実像をつぎつぎと解き明かし、現実と理論の間を往還しながら家族の曲がり角の向こう側を描き出す意欲作。
目次
第1章 近代家族をめぐる言説
第2章 アジア家族の近代
第3章 失われた家族を求めて―徳川日本家族の実像
第4章 社会的ネットワークの変容―人口学的世代と家族
第5章 個人を単位とする社会
第6章 労働力不足時代の家事と主婦
第7章 ビジュアル・イメージとしての女―戦後女性雑誌が見せる性役割
第8章 テレビドラマの家族史
補章 家族のゆくえ