空間演出デザイン
対論・空間表現の現在―建築をめぐる30人との知的冒険

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  • サイズ A5判/ページ数 408p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784046515049
  • NDC分類 520.4
  • Cコード C0370

内容説明

本書は、空間表現論の教科書である。だが教科書としては大変異例な体裁をとっている。もともと本書の原稿は、一九九六年から一九九八年の三年間にわたり、近畿建築士会協議会の雑誌『hiroba』に掲載された、各界を代表する作家や研究者の方々と古山との対談をまとめたものである。本書はこの対談形式という特性を活かし、現場感覚と時代の気分を生で味わえる教科書作りを目指したのである。話し言葉による教科書、これが本書の特徴である。

目次

主題の不在を越えて(根岸一之)
建築を開く―近代という病(磯野英生)
家族・住宅・プログラムを巡って(花田佳明)
開け、建築(花田佳明)
様式美の政治学(石田潤一郎)
アジアからの視点(布野修司)
マニエリスムとポストモダン(渡辺豊和)
エコロジーからコスモロジーへ(渡辺豊和)
言葉と建築(鈴木隆之)
現代の神話と美人論(井上章一)〔ほか〕

著者等紹介

古山正雄[フルヤママサオ]
1947年、京都生まれ。71年、京都大学建築学科卒業。76年、東京大学大学院都市工学専攻修了。工学博士。81‐82年、英国ケンブリッジ大学数学科客員研究員。90年、京都工芸繊維大学教授
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感想・レビュー

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kthyk

15
この対論では多くの建築家、建築史家が建築の中のエロティシズムに触れている。様々に語られるが、現代建築の分裂症的な状況を踏まえた論点。論理を通していくヴィジョンが危機に陥った時には、母性原理的なものが意味を持つ。空間が持っているセクシーさは言葉にしにくい。触覚と視覚の安定が崩れた中、いわば身体が狂っている。この狂った様相の中にルネサンス後のマニエリスム同様モダニズム建築のエロティシズムがある。歴史が表象化である限り、建築は抑圧と否定の結果。必要なことは、我々が学んだ建築史自体を自己批判することにあるようだ。2021/07/30

くらひで

0
都市計画・建築計画の専門家である著者と29人の建築・建築史・精神学・思想などの専門家たちとの対談集。造形を基軸に、精神分析、政治、歴史など多彩な分野に展開している点で興味深い。一方で、各対談が時間の関係か、紙面の関係かわからないが、尻切れトンボ感が否めないのが、残念だ。学生向けのテキストとして作られているようだが、論点を絞り込んで編集したほうがよかったかもしれない。2013/07/19

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