内容説明
「消えた十一宮家」とは、昭和二十二年(一九四七)十月十四日に皇籍離脱した、朝香・賀陽・閑院・北白川・竹田・梨本・東久迩・久迩・東伏見・伏見・山階の十一家のことである。本書は、これらの十一宮家の明治維新当初の創設期から戦後の皇籍離脱後の動向までの歴史を描いている。皇族たちは「皇室の藩屏」と称されて、近代の皇室を支えてきた。そして、近年、皇室の男系男子継承に危機があり、旧十一宮家の男子の皇族復帰の声が高まり、熱い議論を呼んだ。十一宮家の実像を考察し、皇室をめぐる問題を照射する一冊。
目次
第1章 皇籍離脱(申しにくき事;天皇の戦い ほか)
第2章 梨本宮家の受難(めぐる思い;海光 ほか)
第3章 迷走する宮家(久迩宮朝彦親王の野心;東武皇帝 ほか)
第4章 軍に与する皇族たち(多難の幕開け;伏見宮博恭王の優越意識 ほか)
第5章 十一宮家のその後(宮様商法;醜聞 ほか)
著者等紹介
小田部雄次[オタベユウジ]
1952(昭和27)年6月東京生まれ。85年立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得。立教大学非常勤講師などを経て、静岡福祉大学教授。専攻は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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