内容説明
大手都銀副支店長の竹中治夫は、総会屋対策を担当するポストへの異動を命じられる。心ならずも特命事項をめぐって不正融資に手を貸した竹中は、一銀行員としての立場で葛藤する。人事権を握るワンマン会長とその側近との確執、腐敗した政官界、大物総会屋、暴力団との軋轢…苦悩する中堅銀行マンの姿を通して病める金融業界の内実に迫る問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさみつ
2
名著といわざるを得ない経済小説。バブル崩壊後の金融世界の暗闘を、銀行マンの視点から描いております。しかし改めて読んでみると、作中には小沢民主党幹事長の名前がチラホラ。やはり怪物だなぁこいつは。2010/03/02
紫電改
1
経済小説としてはとても面白かった。まるで半沢直樹ドラマのような感じ。ネットで調べたら実話を取り入れて構成されており、迫力が半端なく読み応えあり、著者の取材力と筆力は大したもんだわ。2021/05/18
男厨
1
評価A2015/11/01
半べえ (やればできる子)
0
★★★★★2014/08/23
Nagoyameshi-R
0
バブル後の銀行が中心舞台で巨額の不正融資、捗外班、総会屋、ヤクザ、右翼、大蔵省官僚、ノーパンしゃぶしゃぶ、住専問題、マル暴がらみの組織・仲介屋グループなどなど何だかブラックなキーワードが、かなり具体的に絡まり展開していきます。 金額も数十億から数百億という数字が頻繁に飛びかうので、そのスケールにも疲れましたが、まあとにかく濃いです。 実名もあって現実的な部分も多いので、苦手な銀行関係目線の経済の勉強になりました。2007/06/07