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内容説明
“公館”を離脱した仁は、メイゼルと鬼火衆の男達と、つかの間の平和な日常を過ごしていた。だがメイゼルの作るカレーを囲む食卓に“魔術師”王子護が現れる。その傍らには死んだはずの妹、舞花の姿があった!年下の小姑の出現にメイゼルは!?さらに“協会”に敵対する“連合”最高議会議長アリーセは、仁とメイゼルに思わぬ取引を持ち掛ける―メイゼルの罪と罰、全ての始まりが明らかに。灼熱のウィザーズバトル第10弾。
著者等紹介
長谷敏司[ハセサトシ]
1974年、大阪府生まれ。関西大学卒業。2001年『戦略拠点32098楽園』で第6回スニーカー大賞金賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
33
死んだはずの舞花が幼い姿で仁の前に現れたり、メイゼルが『地獄』に堕とされた理由が明かされたり、王子護が友情パワーを見せたりと、濃密なストーリーが展開される今回。メイゼルママのイリーズはもっと極悪非道なイメージだったけど全然違った。結果的に非道だったけど純粋な信念を持っていて、何よりメイゼルへの愛があることが分かったので良かった。そして彼女の戦いはこれまでの戦闘シーンが霞んでしまうほど熱かった。すごい。さて、きずながこれからどうなってしまうのか、そして舞花は何のために仁の元に来たのか。続きが気になります。2021/10/16
まりも
24
死んだ妹を連れてきた王子護に「連合」の議長アリーセや魔法使いとの会議にメイゼルの過去、更には雷神との戦闘と密度たっぷりすぎる回。円環世界の神を殺すためだけに起きた戦争が九位と公館の争いのきっかけになったのか。市民に力を与えた革命者であると同時に円環世界を落としたイリーズ・アリューシャ。これまでの魔導師との戦闘が霞んでしまう超大戦がすごい。被害者でもあり加害者でもあったきずなも仁と同じ位置に立ち王子護は魔法を公に見せたりと終局へ向けて一気に加速してきた。次巻も楽しみ。2014/08/17
シュエパイ
15
突如連れてこられた"幼い頃の"舞花と、回らないおすしで懐柔を図る混沌体系アリーセ。そして語られる円環体系の世界の欺瞞と、少女に被せられた罪。魔法使いの世界なのに、世界の構造を考えるロジックが豪奢なSFっぽくて素敵♪死が待つ戦争へ赴く際、娘へ残した愛情がいいなぁ。そして、母の残したものを、全て自分自身で被り、円環世界の人々全てを愛したあの演説が、何よりすばらしい・・・。そして極限の中、遂に人を殺してしまったきずなが、先生と同じものを抱えた彼女が、何を思うのか?2013/07/10
さとみん
9
前巻で一歩踏み出したはずの仁は大して変わっていない。だけど彼を取り巻く環境は超高速で変化している。そんな10巻は、表紙の子は誰?から始まって、ノンストップジェットコースターに乗っているような展開だった。《憎悪の女王》の物語が転がり回るくらい好みだった上、《雷神》たる所以から「魔術師≒ペテン師」を思い出させるラストまで心を掴まれっぱなし。そして再演大系の恐ろしさがじわじわと染みてきている。今さらだけどこの世界観は読み込むほど面白いな!2023/11/04
のれん
9
帰ってきた舞花ちゃんといい、心労が絶えない仁くんに思わず涙目…… ただ、この作品のキャラは誰も彼もが罪があり、完璧でいられない。そこに魅力があるとメイゼルの過去編から改めて感じた。 しかし、それにしてもメイゼルのお母さん。あなたはヤバすぎですよ2018/02/16