内容説明
十四歳。雨上がりの街で、ぼくは十八歳のセージと出会った。セージは歌い、叫ぶ。細胞のひとつひとつ、魂までも揺さぶる圧倒的な声で。自分のために。その彼がぼくに向かって言った。微笑みを浮かべながら。「なあ、弾いてくれよ」街に、旋律が流れ始めた―。破滅的なカリスマ性をもつヴォーカルと独創的なギタリスト、日本中を席巻した伝説のロックバンドの誕生、成功、そして崩壊までの激しい軌跡を描いた傑作長編。
著者等紹介
川島誠[カワシママコト]
1956年東京生まれ。京都大学文学部卒。83年「幸福とは撃ち終わったばかりのまだ熱い銃」でデビュー。『800』で初めて長編小説を書き、絶賛を受け、94年に映画化。生と性の本質にきりこむ文学を書きつづける
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