角川文庫<br> 生きにくい…―私は哲学病。

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角川文庫
生きにくい…―私は哲学病。

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  • サイズ 文庫判/ページ数 227p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043496037
  • NDC分類 104
  • Cコード C0195

内容説明

勝手に生まれさせられ、もうじき死んでゆくことの理不尽。生きているかぎり、偶然と運に翻弄されつづけ、他人からはほとんど理解されず、苦しみつづけることの理不尽。この真実をごまかすことなく見つめつづけ、思考しつづけるほか、あなたがあなたらしく生きる方法はない。「なぜなぜ病=哲学病」の本質を衝いたオリジナル童話とその解説、死と時間をめぐる真摯な論考、ユニークな読書案内…。中島哲学、恰好の入門書。

目次

1 哲学童話(イマヌエルちゃん;この童話を読んでもわからない(ニブイ)人のための解説)
2 神経症的時間論(みんな死んでしまった;時間という知恵の木の実 ほか)
3 哲学者と文学者(三島由紀夫が自決した日の思い出;非哲学的な卓越した知性 ほか)
4 生きにくさをかみしめる(個人語・世間語・機械語;騒音倫理学の可能性 ほか)
5 哲学病的読書案内(神を離れた個人の尊厳とは(フロム『自由からの逃走』、カミュ『異邦人』、フランクル『夜と霧』)
理不尽を生き抜くために(『ソクラテスの弁明』、パスカル『パンセ』、ヒルティー『眠られぬ夜のために』) ほか)

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年、福岡県生まれ。東大教養学部並びに東大法学部を卒業。1977年、東大人文科学大学院修士課程修了。1983年、ウィーン大学哲学科修了。哲学博士。電気通信大学教授。専攻は時間論、自我論、コミュニケーション論
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

22
2010.05.21 2001.07(あとがき)『イマヌエルちゃん』院生時代。ヨシッと居直るしかない。(解説・香山リカ)安野モヨコ『働きマン』女編集者。1. 哲学童話。 ◎イマヌエルちゃん=中島。1. きのうはどこへいったの、あすはどこから来るの。2. イパヌエルちゃん。ちゃう、イマヌエル!村一番の医者。「赤ん坊のよだれの成分」村のはずれの奥さん。3. 人里はなれた谷間。三三丘、六六橋。2. 神経症的時間論。 ◎時間と時間感覚。◎今とは?さっき今だった出来事は、すでに今ではない。2010/05/22

ichiro-k

17
本書のレビューとはまったく関係ないが、自分は2冊以上の本を同時に読み進めるのは能力(脳力?)的に無理ということがよくわかった。次回から一冊を読了するようにと反省。気になる箇所⇒どんなに呪っても嘆いても押しつぶしえないある積極的のものを認めるようになった。もうじたばたするにはやめよう。高望みするのはやめよう。このぶざまな人生が「私の人生」なのだ。だから私はそれを受け容れなければならない。2011/01/30

すぎえ

12
哲学を一種の病と考えた童話から本書は始まる。日本的な「みんな中心主義」と「自己中心的主義」の対比はあるなぁーって思った。みんなという和の範囲内でうまくふるまっていく宿命にあるのだなぁ。一時期よりも著者の本を読むのがつらくなった。とても良いことだと思う。2009/12/22

難波猛

3
#読書 ◆哲学=生命より幸福より真理を優先する生き方 ◆時間は線ではない、今以外の時間に厚さはない ◆人は皆死んでしまい何も残らない ◆死という絶対的不幸が豊かな時間をもたらす ◆未来は頭の中だけにある、明日があると盲目的に信じたい(死から目を背けたい) ◆哲学的センス=解けない問いへの執着、無謀な程ばか正直、知に恋い焦がれる ◆みんな中心主義より強い自己中心主義、不利益を被っても信念に従って行動する ◆人生の凄まじい理不尽さを見据えて生きる 高望みせず無様な「私の人生」を受け入れる2023/07/21

Nami

3
哲学の本だったけどあんまり考えが似てないからかなかなかはいれなかったな。でも、男女の哲学に対する姿勢みたいなところはおかしかった笑笑2016/02/23

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