出版社内容情報
ヘレン・ケラー[ヘレン ケラー]
著・文・その他
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
25
読書をつづけていると、人生を変えてしまう一冊に出会うことがある。『わたしの生涯』はわたしにとってそのような一冊になった。変えてしまうというのは正確ではなく、私が目指している哲学をあらゆる方面から肯定してくれたといったほうがよいのだが。無論、本書で語られている哲学は総体的であるだけに宏大かつ深遠であり、ここにあれこれと書くことは不可能だ。あえていうならば、ヘレンが生きるなかで感じ語ったものは、人類のための「宗教」であると言い得るだろう。人間に生まれてきた意味を感じたいなら絶対に読むべきといって過言はない。2018/04/24
ふくみみ
6
お芝居の「奇跡の人」が良かったので読みました。お芝居のエピソードは最初の30ページくらいだけど思っていた以上に史実に基づいていた(はしごの話も実話だったとは)。サリバン先生と出会う前も香りや触覚で世界を知り,サリバン先生のサポートで女子大に入って学問を習得し,グラハム・ベル博士やマーク・トウェイン,カーネギー,チャップリンなどと親交を深めるヘレンは意志の強い賢い女性だと改めて感じた。こんな人が三重苦を身をもって体験し,それを語り,同じ境遇の人のために行動されたことでどれだけの人が助けられただろうかと思う。2022/06/29
バーベナ
5
指文字、唇に手を置いて、または点字。いろいろな方法で会話をしていく。知識と豊かな感性、それを伝える表現力。彼女との会話は刺激的で、楽しいのだろうな。世界中に友人ができたのも納得。あとがきには、岩橋武夫氏との交流も書かれている。生活していくうえでの資金的な苦悩、そして政治活動についても書かれていて、まっすぐで正直な人だなと思う。2013/02/17
氷柱
2
167作目。1月12日から。形容詞が多くて読みにくい。集中して読み進めないと内容が頭に浮かんで来ない。過剰装飾は良くない。しかし辛抱して取り組むとその内容の濃さに驚かされる。目も耳も聞こえない世界というのはとても新鮮だ。常人と異なる周囲の認識能力は実に興味深い。そして彼女の歩んできた道には人を動かすものがある。不屈の精神には感銘を受けるばかりだ。只、助けられるのが当たり前のような雰囲気が感じられたのは残念。2016/01/17
Kou Shingai
2
目が見えず、耳も聞こえない、言葉も話せない。ヘレンケラーはそうした状況であった。それにも関わらず、この本で描かれた彼女の姿はとても知性に溢れた女性の姿だった。この本の中でも彼女が多くの本を読んできたことが彼女の言葉で紹介されている。その中でも特に聖書はとても深く読んでいたようで点字がすり減るほど読んだと記述されていた。人は困難な状況にあって文句をいうこともできる。少なくとも僕はそうなりがちかもしれない。でも今ある現実と誠実に向き合うことで彼女のように人間として魅力的な存在にもなれることを学んだ。2013/06/07