角川文庫<br> 牡猫ムルの人生観〈下巻〉 (再版)

角川文庫
牡猫ムルの人生観〈下巻〉 (再版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784042059028
  • NDC分類 943
  • Cコード C0198

内容説明

後期ロマン派の中で最も異様な空想力に恵まれたホフマンが、音楽の無限性を憬憬して滅亡するクライスラーと、その主人を模倣するだけの教養俗物牡猫ムルの対比を通じて、卑俗と彼岸への憬憬の交錯する世界を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

em

17
(たぶん)日本で最も有名な猫とこんなにも似ているとは。設定が同じだけだろうと思っていました。冒頭の子猫が拾われる描写、猫ポンスなる飲物を痛飲してふらふらになったり、やたら繰り返される「俗物根性」という言葉など、漱石の猫を思い出してしまうポイントがたくさん。ムル氏の原稿に、楽長クライスラーの伝記が混ざって印刷されてしまった、という設定も楽しい。ところでこの楽長クライスラーという人物、途中まで「愛の喜び」の作曲家クライスラーと思い込んでいたのですが、時代が違いました。2018/08/24

シャルたん(zomurai_reading)

5
グーテンベルク版を読了 読書メータにないのでこれに書く。 下巻はオペラなどの教養もそれほど必要ないので、岩波のほうが良かったかもしれない。 ユリアどうなっちゃうんだろう 自分で考えるのも面白いかもしれない。 ナルシストで、プライドが高く、小賢しいかにも猫族なムルは とても人間ぽい。いろいろ経験して成長していくさまも、心の中の冒険も恋も クライスラーと層をなして呼応していて面白かった。2024/04/28

rinakko

3
もっと読みたかった…(未完)。教養俗物牡猫ムルの回顧録に、ムルに引き裂かれ下敷きにされた反古紙「楽長ヨハネス・クライスラーの断片的伝記」が差し挟まれたままで一冊の書物になってしまった、という造り。2009/03/13

tekesuta

1
うおお、何回読んでも、続きが気になる未完。クライスラーはいかなる活躍をしたのか、あれこれ考えちゃうな。2013/10/06

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