内容説明
食事はセクシーであるべき、という確固たる持論をもつ大西俊介。料理の味を誉められるくらいうれしいことはない。数ある趣味のなかでも、料理には狂気にも似たバイタリティを発揮する。デザートは最後のお楽しみ。―「僕が酔ったのは、キミの魅力。デザートはキミ」この科白を言うために今夜も料理する。
目次
COME ON TO MY HOUSE
CATCH&RELEASE
ヨロン島の熱い風
人魂狂想曲
サティスファクション
朋あり遠方より来たる
雨降りかけて地固まるの巻
ケイタリング・サービス
セクシー・ゲーム
カントリー・スタイル
パパ・ドーブレ・ポルファボール
磯のアワビの片思い
過去からの声
I LOVE YOU & GOOD BY
象牙の塔と白雪姫
バリ島で出会った女
苦戦善戦の巻
幻のパーティー
デザートずくめ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
83
20年前ドラマ化された物語。今思い出すととても懐かしい。料理上手のオトコがまだ物珍しくちょっといかしたプレーボーイぶりの俊介。ドラマとはまた違うプレーボーイにはなりきれない「良い男友達」的な俊介。ココに並べられる料理は女性でも作れないような本格的なものばかりでちょっと物語に入り込むことはできなかったけど、バブル崩壊後の余韻を感じさせる。「デザートは君だよ」なんて言葉を耳元でささやかれたら、こそばゆくて笑い飛ばしちゃうような空気の読めない女には、俊介のような男は近寄ってこないかぁ。昔を懐かしんだ1冊。2013/03/01
ねこまんま
35
これもまた、懐かしい再読本。 プレイボーイの竣介くんが数々の得意料理をガールフレンドたちに振舞います。 その料理のおいしそうなことと言ったら・・・! まあ、話自体はたいしたことないんだけど、セレブ感漂う森瑤子ワールドを堪能できます。 ああ、もちろん、「デザートはキミ」なんて真顔で言われた経験なんぞ、私にはございませんわ(笑)2016/08/18
rakim
8
読友さんのあるコメントで久々に思い出したこの本、覗いたブックオフでも目に入り縁を感じ?10年以上ぶりに再読。そういえば、ドラマの俊介役は岩城 滉一さんだったと読書中に思い出しもして。森さんのお料理本をあらゆる意味で垂涎で見ていたので、各話のお料理も楽しみながらの再読でした。俊介さんのプレイボーイぶりが可愛く見えてしまったのは年月のせい?(笑)2014/10/21
p.ntsk
6
本棚を整理していたら出てきました。懐かしい本。ページを捲るうちに読むだけでは飽き足らず。久しぶりに作ってみました、サーディン丼。やっぱり美味☆その昔、岩城滉一さん主演でやっていた同作のドラマ。エピソードそっちのけで料理に見入ってました。毬谷友子さんも雰囲気があってよかったな。2012/10/25
aoko
3
20代のころ大好きだった森瑤子さん。この本は当時特に気に入っていた本の1冊だったはず、と読み始めた。途中までは「思っていたのと少し違う気がする」と思ったけれど、サグラダファミリアが頻繁に登場するようになってからラストに向けてが良かった。おいしそうな料理が登場し、バブルの香りがプンプンする連作短編集。2023/08/24