内容説明
野球は―他のあらゆるスポーツもそうなのだが―自らプレイすることで楽しむことができるし、ゲームを見ることで心うきたつような気分を味わうこともできる。のみならず、あとで語りあうこともできる。もちろん、考えることもできる。つまり、われわれのあらゆる欲求に対応してくれるというわけだ。(表題作「野球雲の見える日」より)。後楽園球場で20年近くTV中継に携わった男、球団職員としてぬいぐるみに入って声援を送る元・甲子園のヒーロー、奇蹟の復活を遂げたロッテのエース村田兆治、等々、われわれを魅了してやまない野球とその周辺の人々を温かくしなやかな眼差しで描く、エッセイ11編を収録。
目次
野球雲の見える日
もう一つの後楽園球場
野球は西へ
エースのマウンド
ファールフライの行方