出版社内容情報
当代一の恋愛小説の名手が描く、オリジナルラブストーリーアンソロジー！
失恋の傷をいやすため、季節はずれの休暇を取って一人で沖縄旅行にでかけた園田俊明。そこで出会った人々との心のふれあいと気づきとは……表題作ほか、当代一の名手が描く、極上恋愛短篇集。
内容説明
女、独身、３５歳。２５年ローンでマンションを買ったものの、自分が本当に欲しかったものは別だと気づき―。恋に落ちる瞬間のときめき、非日常の浮遊感。このうえなく贅沢に薫る、ラブストーリーの花束。当代一の名手が紡ぐ、極上恋愛短篇集。あなたもきっと、恋に一歩、踏みだしたくなる、幸せの処方箋９レシピ。
著者等紹介
石田衣良［イシダイラ］
１９６０年東京生まれ。成蹊大学卒業。広告制作会社勤務、フリーのコピーライターなどを経て９７年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。２００３年『４ＴＥＥＮ』で直木賞、０６年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろちゃん
95
やっぱり表題作が一番好き。全くそういうこととは無縁の日常のなかでふっとおとずれて、日常が変わるのかなと思ったら夢のよう。2015/12/11
そのぼん
70
劇的なことが起こるわけでもない、普通の人々の恋愛事情を描いた短編集でした。どこか満たされない気持ちを抱えながらも日常のを過ごしている主人公が友人の夫の知り合いと顔合わせをすることになった『ラブソファにひとり』と、主人公が年下の男性とレストランでの食事をしているシーンから始まる『フィンガーボール』あたりが良かったかな、と思いました。2013/01/01
きさらぎ
63
一人で生きていけないわけではないけれど誰かと一緒ならもっと楽しく暮らしていけるのではないかと思わせてくれるような大人の恋愛短編集だ。好きな人と一緒に朝を迎えるための確実な方法を三通りも身につけていないし、自分に興味をもってくれている人を一人で帰らせる手を百通りもしらないし、イエスのいいかたを考えたこともなかった。あまり恋愛っぽくはない話だけど「ハートオブゴールド」が印象的。沖縄のゲストハウスで過ごす人たちがそれぞれ豊かさを考えていく。経験や人とのつながりという社会的な富を自分はどのくらい積んできただろう。2017/06/17
Satomi
59
恋に一歩踏み出したくなる短編9話。少し大人、断る方法もイエスと言わせる方法も沢山知っている。けれど、いつだって恋は初めての事ばかり。その一歩を踏み出す前のムダとも思えるドキドキ感♪イイ♪きっと、もう実体験することは無いけれどせめて物語の中でキュンとなりたい♪現実逃避～笑2015/05/24
ぽぽ♪
54
恋愛短編集で読みやすかったです。全体的に後味の良い話ばかりで、さらっと読めました。お気に入りは「ハート・オブ・ゴールド」「魔法のボタン」。余韻の残るラストでした。2016/04/10
