出版社内容情報
富山を舞台に、父の死や友の事故を経て成長する少年の思春期を鮮やかに描く春から夏へと移ろいゆく富山の自然を背景に、父親の死や友の事故、淡い初恋を通じて成長していく14歳・竜夫の思春期を鮮やかに描いた芥川賞受賞作。蛍の大群が織りなす妖光の中に竜夫が見たものとは。
宮本 輝[ミヤモト テル]
著・文・その他
内容説明
父が脳溢血で倒れた。母は働きに出なければならず、14歳の竜夫は父の旧友に金を借りに行く。そんな竜夫の唯一の楽しみは、冬の長い年にだけ見られるという螢の大群を、ほのかに思いを寄せる英子と見に行くこと。ある日、父の容体が急変したという報せを受け、竜夫は病院へ駆けつけるが―。季節が移ろいゆく富山を舞台に、少年が螢の大群の中に見たものとは。芥川賞を受賞した表題作のほか、太宰治賞受賞作「泥の河」を収録。
著者等紹介
宮本輝[ミヤモトテル]
1947年兵庫県神戸市生まれ。追手門学院大学文学部卒。77年「泥の河」で太宰治賞、78年「螢川」で芥川賞、87年『優駿』で吉川英治文学賞、2004年『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、10年『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞を受賞。同年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。