海道の修羅

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海道の修羅

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041050798
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「海道一の弓取り」と称された今川義元の知られざる生き様を描く歴史長篇。我は人を捨てた。この瞬間から。

室町幕府の名門・今川家は、乱世の波に呑まれて、勢力を失っていき、今や北条家と武田家の争いの渦中にあった。幼き頃から仏門に入り、太原雪斎に師事していた今川氏親の五男の栴岳承芳(義元)は、見聞を広げるため、二年前から京に上っていた。だが、甲斐の守護・武田信虎との争いが激しくなり、急遽、呼び戻された承芳は、北条家に侵食されつつある駿河の惨状に衝撃を隠せなかった。北条の手駒となって果てるのか。だが、今川と駿河の行く末を危惧する承芳の声は、兄の今川氏輝と母の寿桂尼に届くことはなかった──。駿河を救うため、承芳は、兄たちと母に非情の決断を下す。「海道一の弓取り」と讃えられし今川義元の、閃光の如き生涯を描く、長篇歴史小説


吉川永青[ヨシカワナガハル]
東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年、『戯史三國志 我が糸は誰を操る』で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。2012年、『戯史三國志 我が土は何を育む』で第33回吉川英治文学新人賞候補。2015年、『誉れの赤』で第36回吉川英治文学新人賞候補

内容説明

「海道一の弓取り」と讃えられし今川義元の、閃光の如き生涯を描く、長篇歴史小説。

著者等紹介

吉川永青[ヨシカワナガハル]
1968年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年「我が糸は誰を操る」で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、11年に『戯史三國志我が糸は誰を操る』と改題し刊行。同年には第2作『戯史三國志我が槍は覇道の翼』を刊行、12年、第33回吉川英治文学新人賞候補に。15年、『誉れの赤』で第36回吉川英治文学新人賞候補となる。16年、『闘鬼斎藤一』で第4回野村胡堂文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とん大西

103
振り切った悪のヒーローというべきか。しかも豪放磊落なものでなく、湿り気に満ちた謀略の帝王というような…。今川義元-桶狭間で信長に討たれてしまった為、軟弱な愚将のイメージがついてまわりますが、いやいや、なかなか貫禄たっぷりの海道の覇者。近隣の北条、武田、織田などとガップリ四つで立ち回り、長きにわたり軍師雪斎と二人三脚で駿河を治めてきたのですから天下を狙う資格も十分にあったように思います。本作では、終始冷徹を貫く為政者として描かれてます。大国を束ねる戦乱の英傑にしては人間臭い描写が少なかったのはちょいと残念。2019/09/14

巨峰

76
今川義元を冷酷な政治家・謀略家として描く。しかし家来としたはずの雪斎の死後、師のその夢を受け継いでしまったために、どこか焦り桶狭間に死する。新たな義元像を楽しめた。また、武田晴信、北条氏康、織田信長らの敵役のキャラがしっかりしていたことが特筆すべきか。のちの徳川家康、松平元康の初々しさよ。2018/12/09

如水

47
今川義元…『初代海道一の弓取り』と言われ幕府からの「独立」を宣言した(今川仮名目録追加)戦国大名です。残念な事にヤラレ方や俗説により今となってはおじゃ◯丸化してますが?この本ではそんなイメージが払拭されます。一言で言えば『清々しく外道』?今川家の弱体化から領土回復、拡大及び治安維持をする為に選んだ道が『修羅。己を外道と化す』事。綺麗事は一切無し!有るのは謀略、策略。部下に対しては手柄の評価のみ…てあれ?これ何処かで見た様な気が…あっそ〜ゆ〜事ね。と納得?ただこれぞ真の戦国大名❗️と思える一冊でした。2018/11/07

ren5000

37
義元って信長に討たれかたが悪かったのか白塗りの貴族被れのバカというイメージがあるけども、実は海道一の弓取りと言われたほどの傑物なのにね。最後の桶狭間までの義元が討たれるまでの過程はちょっと分かりにくく微妙かな?大河ドラマも山ノ内一豊とかの小物を描くより義元とかをやってイメージ覆せばいいのに。2017/10/01

baba

33
「誉れの赤」でファンになった吉川氏が今川義元を描く。仏門に入っていた氏親五男承芳は今川と北条の関係を危惧して修羅となる覚悟で兄二人を殺害して家督を継ぐ。京好みで化粧をして蹴鞠や雅な遊びをするなど、今までと違う人物像が目新しくはあるが、修羅をいく義元に興味が持てない。むしろ太原雪斎が主人公のよう。秀吉が登場し、更に桶狭間で敗れてからを信長や人質の家康が語るので義元の影が薄いが面白かった。2017/06/23

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