出版社内容情報
将軍綱吉の命により、表御番医師から御広敷番医師に職務を移した矢切良衛は、御広敷伊賀者を襲った者を探るため、大奥での診療を装い、将軍の側室である伝の方へ接触するが……。書き下ろし時代小説第五弾。
内容説明
将軍綱吉の跡継ぎを巡り、女たちの思惑が渦巻く大奥。警護の御広敷伊賀者が負傷した事件に、礼儀指南役の山科の配下が関わっているとの噂が流れた。将軍の命により、表御番医師から御広敷に職を移した矢切良衛は、真相究明を託され、将軍の側室である伝の方と接触することに。だが、その矢先、良衛に対するいくつもの魔手が忍び寄ろうとしていた―。良衛は度重なる窮地を乗り切れるのか。書き下ろし時代小説シリーズ第5弾!
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年「奥右筆秘帳」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
84
表御番医師診療禄「摘出」5巻。御広敷へ職を移した矢切良衛、閉鎖された世界で権力、思惑が渦巻く大奥、様々な利権を手に入れよと、朝廷、幕閣、商人、妻、義父迄も期待され大変ですね、無事事件解決をし長崎遊学のご褒美が・・・またまた大目付松平対馬守からの難題が、次巻は京都から?2021/02/03
万葉語り
26
大奥で生き抜くには権謀術数が必要だけど、めぐらせすぎると自分の身にかかってきてしまう。矢切良衛が相変わらず、いいように大目付と柳沢吉保に使われている。舅の今大路家にも利用されている。気の毒ではあるが、長崎遊学が実現しそうなので、頑張れと思った。2015/04/25
ひっと
17
そろそろ主人公矢切にも心を許せる友達を作ってあげてもいいのではないかしらん。一人でパシリのようにこき使われてさ,なんか孤独を感じるわあ。次巻は京都が舞台ですね。でも、次次巻が出るまで買わない。だって,また次巻で完結しないと嫌だもん。さすがに,ここまでやられると,いくらオイラでも学習するのさ。まあ面白いから良いんだけれどもさ。 2015/04/25
いつでも母さん
16
シリーズ5巻目か・・何とか読了した。ん~ん・・なんだろうな、上田作家長いシリーズにしたいのかなぁ。今までのシリーズものと比べててはいけないのかもしれないが、ここまで読んでどうも魅力がドンドン退いていく(汗)期待が高すぎだったのかも・・6巻目が出てもどうしようかなぁ、自信がない(笑)2015/04/08
Totchang
12
シリーズ第五弾。外科医が行う摘出であれば悪性腫瘍かとも思われますが、体ではなく大奥における腫瘍である行儀指南の局とその警護役を指して題名にしたようです。そして長崎へ。2018/09/27