出版社内容情報
捜査一課・澤村慶司シリーズ、完結編!県警捜査一課から長浦南署への異動が決まった澤村。その南署にストーカー被害を訴えていた理彩が、出身地の新潟で焼死体で発見された。澤村は事件に不審点を抱き、ひとり新潟へ向かったが……。
堂場 瞬一[ドウバ シュンイチ]
著・文・その他
内容説明
県警捜査一課から所轄への異動が決まった澤村。その赴任署にストーカー被害を訴えていた竹山理彩が、出身地の新潟で無惨な焼死体で発見される。同時に理彩につきまとっていた男も姿をくらましていた。事件を未然に防げなかった警察の失態と、それを嘲笑うかのような大担な凶行。突き動かされるように新潟へ向かう澤村だったが、今度は理彩の同級生が犠牲になってしまう。冷酷な犯人を追い、澤村の執念の追跡が始まる―。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
170
シリーズが進むにつれ、面白さに加速がかかってきてる。堂場さんには珍しく、グロ気味な出だしからラスト立てこもりまで、息をつかせぬスピードで駆け抜けさせられました。書きたいことはいっぱいあるんだけど…理彩の魔性性とか、藤巻の異常さ・潔癖さなどなど。程度に差こそあれ、こういうヤツらって普通にいそうだよね。そして橋詰警部!どうなることかと…。シリーズまだまだ続きそうですね。澤村刑事の、所轄署でのより一層のご活躍、お祈りしてます。(タイトル変わるのか?) 2016/01/25
KAZOO
107
堂場さんの澤村シリーズの3作目で前回と同様に最初から犯人がわかっていて、なぜこのような事件(ストーカーしていた女性を実家のある新潟まで追いかけていって生きたまま焼殺する)を起こしていくかが書かれています。またこの主人公も休暇中でありながら、犯人を追い詰めていく様子も、周りの警察の人物などの絡みなど共に描かれていて楽しめました。とくにアフロヘアの犯人の心理を探っていく人物が興味を引きました。このシリーズはこれで終わりなのでしょうね。2022/11/08
じいじ
68
捜査一課・澤村慶司シリーズの第三弾、期待通りの満足感で読了。澤村刑事に所轄署への異動辞令が出る。その赴任前の休暇中に、所轄署の失態から事件発生。ストーカー被害を訴えていたOLが故郷新潟で無残に殺されてしまう。独断専行の澤村は新潟へ飛ぶ。犯人の次の殺人計画を裡に秘めた逃走劇と警察の犯人追跡を連動させながらの展開が、前作同様臨場感があって面白い。途中、澤村が邪魔者扱いするプロファイリング担当官が犯人に遭遇して殴打され失神、澤村に助けられるシーンは一服の清涼剤で笑ってしまった。楽しめるシリーズ3冊です。 2015/12/25
はつばあば
58
余りにも犯人や被害者に現実感が有りすぎて疲れました。澤村の暴挙を止めるには同じようなタイプの若者が制御の役割を。「最高の刑事」とはなんぞや。警察の上から目線のお役所仕事。警官のサラリーマン化にノルマが課せられ・・大変な仕事だ。犯人の執着はどこからきてるのだろう。子供を持つ親として、いつ子供が爆発する?キレる事になるのか気になる。だってどの子が犯人になってもおかしくない世の中ですもの。2016/03/26
真理そら
52
このシリーズはここまでで終わりみたいだ。谷口と離れた澤村はどうなるんだろうと思いながら読み進んだので、続きがないのを知って軽くショックを受けた。橋詰クンにもっと会いたいよ、最高の刑事になった澤村クンにも会いたいよ。魅力的な女に執着した二人の男。一人は人生を棒に振り、一人は職業上の立場を無くす。女は悪女というわけではなく、ただ何かに執着する気持ちがなかっただけなのに…2019/07/09