角川文庫<br> マアジナル

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角川文庫
マアジナル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 383p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041010402
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

世界と自分の在り方を問う、魂を揺さぶる傑作長編小説!!

あの日、彼女は何を見たのだろう―。ともにUFOを呼んだ6人の運命は、1人の少女の失踪で狂い始める。6人の数奇な人生が再び交錯したとき、世界は静かに揺らぎ始め、目の前の現実が崩れ始める―。

内容説明

あの日、少女はなにを見たのだろう―。17年前、6人の中学生がUFOを呼び、1人の少女が姿を消した。オカルト雑誌「マアジナル」の編集者・高木は、ひとつの投稿をきっかけに残された5人の人生をつないでいく。かつて現実と非現実の境界に立った者たちは、数奇な運命に翻弄されていた。UFO伝説の残る能登の地で、揺らいだ現実の先に高木が見たものとは―。世界と自分の在り方を問う、魂を揺さぶる傑作長編小説。

著者等紹介

田口ランディ[タグチランディ]
東京生まれ。作家。人間の心の問題をテーマに幅広く執筆活動を展開。代表作に『コンセント』『アンテナ』『モザイク』。2001年に『できればムカつかずに生きたい』で第1回婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

南雲吾朗

63
世界の在り方が曖昧になる。 「胡蝶の夢」でもわかるように、人間は昔から境界の曖昧さに気付いていたのだろう。 「我思う、故に我在り」、デカルトの言葉の解釈。存在という概念を改めて考えさせられる。 認識できなければ、存在しないのと同じことである。結局世界は個人の認識により形作られている。 marginal(境界)を改めて考えさせられた作品。2020/06/23

choike-voike

5
marginal。限界点とか、ギリギリラインみたいな意味らしい。異世界との境界が、ひりひりするような感覚で描かれている。作者の田口ランディこそ、知りたい欲求を止めない人なんだと、本作でつくづく思った。そしてそれを小説に昇華する手法を選んでいることに、なぜだかとても信頼を置ける気がするのだ。6人の中学生がUFOを呼び、見た者と見なかった者の、当時と17年後。オカルトと言ってしまえば簡単だけど、自分が認識している世界が揺らぐような、忘れていた問いを思い出させるような、力作だと思う。2013/11/08

*мiкi*

3
「わたし」が誰か分からない場面が多くて肝心なところに二人いるけどもう一人は誰だろ?とぐるぐる🌀しながら読み終えた😃 あの日みたUFO的な存在は誰しもあるのではないかな2021/03/17

Hiroyuki Takahata

2
人は知識を積むことにより、さらに愚かになる。そしてカントのいう、「認識の限界」にいきつく。本書にいう、カオスが秩序をつくるなら。認識とは仮説に過ぎず、実態とは釈迦がいう「空」なのでしょう。能登の古い神社を舞台に宇宙、人類の創生の神秘が描かれてる。2015/08/31

深海魚

2
初読の作家さんだけど、実に不思議な読み心地。SF、ミステリ、ホラー、そのどれでもあるようでどれでもない。凄く恐ろしいのに全然恐くないような、どこか懐かしいような、掴みどころのない本。しかし面白い。久々に「読み終わりたくない」と思う本に出会った。傑作。2014/06/03

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