- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > 教養
- > 角川oneテーマ21
出版社内容情報
没後100年にして初の新書版評論集、発刊!漱石夏目金之助の熱き言葉。皮相的な社会に抗し権力に個人として対峙し、上からの道徳に抗い、イデオロギーを超える事を願った――。
“時代に抗え”“国家に振り回されるな”“私を生きろ”!時代と漱石は格闘した。
「自己本位」は帝国主義に抵抗しつづけ、人種差別主義も偏狭な自己中心主義も乗り越える。
百年前の漱石の認識は、21世紀のこの国において、改めて現実的な方向性を示している。「現代日本の開化」「私の個人主義」等は、現在の状況に符合しているのだ。
序 時代と漱石は格闘する――夏目漱石の文明批評
第一章 道楽と職業
一 夏目漱石は覚悟する――「道楽と職業」(1911・8・13)
第二章 現代日本の開化
二 皮相的な社会へ抗す――「現代日本の開化」(1911・8・15)
第三章 中味と形式
三 権力と個人は対峙する――「中味と形式」(1911・8・17)
第四章 文芸と道徳
四 上からの道徳に抗う――「文芸と道徳」(1911・8・18)
第五章 私の個人主義
五 イデオロギーを超える――「私の個人主義」(1914・11・25)
あとがきにかえて――漱石の抵抗と私の運動
小森 陽一[コモリ ヨウイチ]
1953年生まれ。日本近代文学専攻、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は日本近代文学。なかでも、日本近代小説(表現論・文体論)、近代日本の言語態分析、現代日本の小説と批評。北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現職。 主な著書に『構造としての語り』(新曜社) 『日本語の近代』(岩波書店) 『ポストコロニアル』(岩波書店) 『小森陽一、ニホン語に出会う』(大修館書店)、『漱石を読み直す』(ちくま新書)。共著に『岩波新書で「戦後」をよむ』(岩波新書)など多数。
夏目 漱石[ナツメ ソウセキ]
本名、夏目金之助。明治二十六年、東大英文科卒業。大学院へ進むとともに教職に就く。三十三歳の年にイギリスへ国費留学。帰国して後、朝日新聞社に入社してからは、「三四郎」「こゝろ」「行人」など、不朽の逸品を残した。神経衰弱と胃潰瘍により、大正五年十二月九日永眠。
内容説明
食い扶持を稼ぐための仕事と、生きるための仕事。国家と個人、異なるアイデンティティへの対応。新しい時代への適応。現代の我々も抱える葛藤と対峙し続けてきた漱石。その講演録を漱石研究の第一人者が読み解く。漱石がぶつかった問題は、いまの私たちが抱えるものである!
目次
序 時代と漱石は格闘する―夏目漱石の文明批評
第1章 道楽と職業
第2章 現代日本の開化
第3章 中味と形式
第4章 文芸と道徳
第5章 私の個人主義
あとがきにかえて―漱石の抵抗と私の運動
著者等紹介
夏目漱石[ナツメソウセキ]
1867年生まれ。本名、夏目金之助。江戸牛込の生まれ。1893年帝国大学英文学科卒業。大学院へ進むとともに教職に就く。1900年、33歳の年に文部省留学生として渡英。帰国後、東京帝国大学にて「文学論」「十八世紀英文学」を講義する。朝日新聞社に入社してからは『三四郎』『門』『こゝろ』など、不朽の作品を残した。最後の小説となった『明暗』を未完のまま、1916年12月9日永眠
小森陽一[コモリヨウイチ]
1953年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は日本近代文学。なかでも、日本近代小説(表現論・文体論)、近代日本の言語態分析、現代日本の小説と批評。夏目漱石研究の第一人者として知られる。北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ted
田中峰和
nnnともろー
のせなーだ
おひさ