角川新書<br> 夏目漱石、現代を語る―漱石社会評論集

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夏目漱石、現代を語る―漱石社会評論集

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040820781
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0295

出版社内容情報

没後100年にして初の新書版評論集、発刊!漱石夏目金之助の熱き言葉。皮相的な社会に抗し権力に個人として対峙し、上からの道徳に抗い、イデオロギーを超える事を願った――。

“時代に抗え”“国家に振り回されるな”“私を生きろ”!時代と漱石は格闘した。
「自己本位」は帝国主義に抵抗しつづけ、人種差別主義も偏狭な自己中心主義も乗り越える。
百年前の漱石の認識は、21世紀のこの国において、改めて現実的な方向性を示している。「現代日本の開化」「私の個人主義」等は、現在の状況に符合しているのだ。

序 時代と漱石は格闘する――夏目漱石の文明批評

第一章 道楽と職業
  一 夏目漱石は覚悟する――「道楽と職業」(1911・8・13)

第二章 現代日本の開化
  二 皮相的な社会へ抗す――「現代日本の開化」(1911・8・15)
 
第三章 中味と形式
  三 権力と個人は対峙する――「中味と形式」(1911・8・17)

第四章 文芸と道徳
  四 上からの道徳に抗う――「文芸と道徳」(1911・8・18)

第五章 私の個人主義
  五 イデオロギーを超える――「私の個人主義」(1914・11・25)

あとがきにかえて――漱石の抵抗と私の運動

小森 陽一[コモリ ヨウイチ]
1953年生まれ。日本近代文学専攻、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は日本近代文学。なかでも、日本近代小説(表現論・文体論)、近代日本の言語態分析、現代日本の小説と批評。北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現職。 主な著書に『構造としての語り』(新曜社) 『日本語の近代』(岩波書店) 『ポストコロニアル』(岩波書店) 『小森陽一、ニホン語に出会う』(大修館書店)、『漱石を読み直す』(ちくま新書)。共著に『岩波新書で「戦後」をよむ』(岩波新書)など多数。

夏目 漱石[ナツメ ソウセキ]
本名、夏目金之助。明治二十六年、東大英文科卒業。大学院へ進むとともに教職に就く。三十三歳の年にイギリスへ国費留学。帰国して後、朝日新聞社に入社してからは、「三四郎」「こゝろ」「行人」など、不朽の逸品を残した。神経衰弱と胃潰瘍により、大正五年十二月九日永眠。

内容説明

食い扶持を稼ぐための仕事と、生きるための仕事。国家と個人、異なるアイデンティティへの対応。新しい時代への適応。現代の我々も抱える葛藤と対峙し続けてきた漱石。その講演録を漱石研究の第一人者が読み解く。漱石がぶつかった問題は、いまの私たちが抱えるものである!

目次

序 時代と漱石は格闘する―夏目漱石の文明批評
第1章 道楽と職業
第2章 現代日本の開化
第3章 中味と形式
第4章 文芸と道徳
第5章 私の個人主義
あとがきにかえて―漱石の抵抗と私の運動

著者等紹介

夏目漱石[ナツメソウセキ]
1867年生まれ。本名、夏目金之助。江戸牛込の生まれ。1893年帝国大学英文学科卒業。大学院へ進むとともに教職に就く。1900年、33歳の年に文部省留学生として渡英。帰国後、東京帝国大学にて「文学論」「十八世紀英文学」を講義する。朝日新聞社に入社してからは『三四郎』『門』『こゝろ』など、不朽の作品を残した。最後の小説となった『明暗』を未完のまま、1916年12月9日永眠

小森陽一[コモリヨウイチ]
1953年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は日本近代文学。なかでも、日本近代小説(表現論・文体論)、近代日本の言語態分析、現代日本の小説と批評。夏目漱石研究の第一人者として知られる。北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Ted

6
'16年5月刊。△漱石晩年の講演集だけを抜粋し、編者がほんの付け足り程度にコメントを加えただけの構成本。分業が加速し生活が便利になればなるほど全人的存在だった人間はどんどん解体され片輪になっていく、という矛盾を突いた漱石の慧眼は、漱石没後百年の現代にも通用するどころか現在の方がその度合いはより一層甚だしくなっている。ただ、編者に関して言えば、漱石に言寄せて自身の身辺の出来事(「九条の会」について云々)という狭い話題を出してくるのは唐突とこじつけの感が否めず、場違いな感じがした。2016/09/16

田中峰和

4
漱石は文章だけでなく講演も面白かったことがよくわかる。東大卒業時、学習院の教師の口を紹介されながらその職を逃した話で会場の学習院の学生の心を掴む漱石。職を得られると確信し授業に着るモーニングまで用意したのに米国帰りの競争相手に職を取られたと悔やむ。慌て者で思い込みの強い一面を披露して笑わせ、さらに高等学校と高等師範の教職を天秤にかけたのがバレて呼び出された話。その高等師範の職もその次の松山中学も1年で離職し、熊本で教えているとき英国留学することに。坊ちゃんの赤シャツは自分だったなど冗談を交えた話術はプロ。2016/09/12

nnnともろー

2
改めて読み直してみると、その内容の現代性に驚かされる。2016/07/07

のせなーだ

0
納得する「私の”個人主義3か条”」。 講演の最後に学生たちに対する疑問などの「個人」的に受け入れの対応提案をしたことに感心する。「曖昧の点があるなら好い加減に極めないで私の宅までお出でください」 England expects every man to do his duty.2017/08/27

おひさ

0
インターネットの青空文庫で無料で読める評論を、紙の本で読めるようになったのが良い点。 納めされてる評論は、その内容も去る事ながら、彼がサービス精神旺盛で、ユーモアのセンスなど、人柄が見えてくるのがいい。 話はとてもわかり易く、現代の日本社会にも通じところは多い。 著者の解説部分は、学生の頃の国語の授業や試験を思い起こした。2017/05/03

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