角川新書<br> 総理とお遍路

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角川新書
総理とお遍路

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  • サイズ 新書判/ページ数 216p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784040820163
  • NDC分類 186.9
  • Cコード C0295

出版社内容情報

10年かけて歩いた四国八十八カ所。総理となった者は何を思い歩いたのか。

元総理大臣の著者が、2004年から10年かけて歩いた四国八十八カ所のお遍路の様子を記す。著者のお遍路は7回にわたる「つなぎ遍路」で行われた。スタートは2004年7月のこと。この時は、のちに誤解とわかる「年金未納問題」で、民主党党首を辞したことでお遍路に向かう時間ができたものだった。著書のお遍路は激動の10年のなかで行われている。民主党が政権交代を実現し、著者自身が総理大臣となり、大震災と原発事故に直面し、そして総理を辞し、民主党が下野するという10年。振り返ると、東京から四国に向かうとき、著者は苦境の中にいるときが多かった。そうした旅立つ前の永田町での出来事を踏まえながら、歩きとおした1100キロメートル以上の記憶をつれづれに記していく。総理となった者は、なにを思って四国を歩いたのか。

第一章 「お遍路」前史――司馬遼太郎、空海、高野山
空海との出会い
政権交代に王手
高野山へ
年金未納問題と、妻・伸子のくも膜下出血
選挙応援で「お遍路」の下見
参院選の勝利、お遍路を決断
「お遍路」の具体的な準備

第二章 「お遍路」の始まり
坊主頭になる
1番札所・霊山寺へ
参拝の方法
押しかけてきたマスコミ
初日は5番札所まで
歩き遍路の道
お遍路の宿
お遍路の十戒
「歩き」だと尊敬される

第三章 お遍路の間は、不悪口  00
宿代を払い忘れる
一緒に歩いた記者とは親しくなる
道を間違える
「遍路ころがし」
バス・ツアーのお遍路さんたちと記念撮影
太龍寺のロープウェイには乗らず
徳島23霊場、終える
「修行の道場」高知へ 
御厨人窟で、空海を感じる
八十八カ所、すべて歩くと決意
最初のお遍路を終えて

第四章 高知県との縁が深まる
転んでもただでは起きない――永田町での反響
富士山登山での教訓
「すがすがしい気持ちで再出発」―2回目のお遍路
西寺と東寺
再び「遍路ころがし」
30キロ以上の間隔が続く
台風被害の視察で、再び室戸へ
12月のお遍路――3回目のお遍路
81・6キロを4日かけて歩く
足摺岬

第五章 遠くて近かった政権交代
郵政選挙での敗北
民主党、トロイカ体制
足摺岬の金剛福寺から再開――4回目のお遍路
三原村でお祭りに参加
日大全共闘の闘士と知り合う
41番まで到達できず
小泉政権から安倍政権へ
参議院選挙で民主党勝利
福田政権時代の衆参の「ねじれ」
政権交代前最後の旅――5回目のお遍路
この後3年預かってもらうことに
麻生内閣時代、民主党は鳩山代表へ

第六章 政権時代
民主党政権の誕生
鳩山首相辞任、総理就任
参院選での敗北と代表戦
東日本大震災と福島原発事故
日本壊滅の危機
神仏のご加護
菅おろし

第七章 総理退任後のお遍路
総理大臣を退任して考えたこと
SPと秘書が同行する3人旅
3年ぶりの再開――6回目のお遍路
猟銃免許を持つ住職
不思議な男との同行
最高峰・雲辺寺へ

第八章 結願
脱原発と再生可能エネルギー
民主党、政権を失う
伊方原発反対集会からの出発――7回目のお遍路
俳句との出会い
満濃池を訪れる
かんぽの宿の豪華さに驚く
空海は相対性理論を知っていた?
結願
達成の喜びと、寂しさと

あとがき

内容説明

国会閉会中に行なった著者のお遍路は八十八カ所を巡るのに10年を要した。それは激動の10年。政権交代、総理就任、震災、原発事故、そして総理辞任、民主党下野まで。総理となった者は何を背負い歩き続けたのか。

目次

第1章 「お遍路」前史―司馬遼太郎、空海、高野山
第2章 「お遍路」の始まり
第3章 お遍路の間は、不悪口
第4章 高知県との縁が深まる
第5章 遠くて近かった政権交代
第6章 政権時代
第7章 総理退任後のお遍路
第8章 結願

著者等紹介

菅直人[カンナオト]
1946年山口県宇部市生まれ。衆議院議員、弁理士。70年東京工業大学理学部応用物理学科卒業。社会民主連合結成に参加し、80年衆議院議員選挙に初当選。94年新党さきがけに入党し、96年「自社さ政権」での第1次橋本内閣で厚生大臣に就任。同年、鳩山由紀夫氏らと民主党を結成し、党代表に就任。2010年6月第94代内閣総理大臣に就任(~2011年9月)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rigmarole

8
印象度B+。遍路関係の本は自分で歩いたか否かで理解度や印象が全く異なるでしょう。一度歩くと、地名については自分の見た光景が目に浮かびますし、行程については距離感や道の状況について、自分の経験と照らし合わせながら読みますから。そこで本書を読むと、遍路に対する意識や歩く準備・態勢づくりにおいて私と共通するところが多く、それらは抵抗感なく受け入れられたので、一気に読了しました。やや不満な点は、後半の行程が軽く扱われており、代わりに政治の話が増えていること。彼の心理状態の変化を表しているとも言えるでしょうが。2018/07/20

山茶

7
政治家管直人の足掛け10年お遍路記録です。最御崎寺の売店で見かけてお遍路終わったら読んでみようと思っていたので読みました。 ホントに一人で全部歩いたのがわかります。有名人の弊害や接待はあるが、基本は普通の歩きお遍路さんと同じスタイルで巡ったんですね。くるぶしより下が熱を帯びて夜寝られないとか、せっかく登ったのに一旦下ってまた登らないといけない道が気分的にキツイとか、接待文化が素晴らしいとか自分と同じ事を考えていて共感もてます。宿も金子や、つよし、小松、ながお路などいくつか同じ所に泊まってるのも嬉しい。とい2016/11/04

みじんこ

2
菅直人によるお遍路体験記。文章が軽い語り口で書かれているため読みやすい。「政治に関する話はできるだけ不悪口に努めたつもり」と書いているように、お遍路を始めてから起きた政治的出来事や小沢一郎への人物評を記してはいるが、徹底批判するというようなものは見られない。私自身お遍路に関する知識があまりなかったので、道具の名称や参拝方法など初めて知ることが多かった。次の札所までの距離を考えて泊まる宿を決めるなど、そういった面も考慮しつつ連日長距離を歩くのは大変だと思ったが、出会った人との関わりなど楽しそうでもあった。2016/10/07

kamayan1192

0
菅直人の「お遍路」体験。お遍路を始めたのは年金問題で叩かれた頃がきっかけ、お遍路を四分の三ほど終えたところで311と福島原発事故が起きた。小沢一郎への評価が抑えきれずに滲み出るところが面白い。2015/10/18

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