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内容説明
数々の出会いと激戦の末に、“艦娘”として戦う決意を新たにした正規空母・瑞鶴。その一方で、榛名ら金剛型四姉妹を擁する主力艦隊は、“陸棲型”深海棲艦「飛行場姫」を攻略するためにルンバ岬海域で死闘を繰り広げていた。敵味方の鉄屑が海底に沈み、「鉄底海峡」と呼ばれる戦況になってもなお打破できぬ事態を重く見た“提督”は、瑞鶴にある命令を下す。だがそれは、艦隊決戦の切り札である戦艦・大和のみならず、多くの艦娘にとって過酷すぎるものだった―。“幸運の空母”瑞鶴の視点から大人気ブラウザゲーム『艦これ』の世界を描く本格“戦記”小説、発艦!
著者等紹介
内田弘樹[ウチダヒロキ]
愛知県在住。2004年に仮想戦記でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
28
『長官、艦長、参謀長……大和はようやく、敵戦艦を沈めました、よ……?』この作品の戦艦大和は世界最強の誉れ高き完全無欠の戦艦ではない。ゲーム中に描かれる溌剌とした大和ではなく、著者なりに考える『戦艦大和が人格を持ったらどうなるのか』それも仲間たちの逆境に背を向けて死を望む存在として描くことは冒険だったと思うが、その挑戦には喝采を送りたい。ゲーム中には描かれない、深海棲艦に脅かされる市井の人が、満身創痍の大和たちへ感謝の言葉を送るシーンも秀逸だった。自分は舞台である鉄底海峡の戦いを経験できていないことが残念。2016/09/07
あなほりふくろう
24
ロッコーセンはワキだったしうちのひえーさんバカなんでこんなシリアス期待できねーよ(違)とか微笑しながら、これが「内田艦これ」かと目を瞠る思いだった。慣れない萌えシーンなどほとんどなくほぼ全編が仮想戦記を思わせる一気のハード振り、そんな中にあって大和を説得するくだりは熱いものを感じさせてくれる。あの戦争の過酷な記憶と艦娘とストーリーが今回はうまく融合していたし、舞台がアイアンンボトムサウンドということもあって、相次ぐ大破撤退と戦況悪化による焦燥感や閉塞感なんかもうまく描かれている。かなり濃厚で良かったです。2014/06/21
異世界西郷さん
22
西方海域を解放し、ますます勢いに乗る艦娘達。ついに念願の南方海域に進出するものの、そこには強力な深海棲艦たちが待ち受けていて……。鉄底海峡を舞台に繰り広げられる艦娘と深海棲艦の死闘を描く第2巻。面白かったです。艦これノベライズは3作品ありますが、ゲーム設定と戦史の掛け合わせ方はこの作品が一番良く出来ているように思います。その為か、今回は金剛型の4姉妹と大和のお話が中心でしたが、彼女たちの心の葛藤が非常に良く表現されていて、読んでいて思わずウルッと来てしまうシーンがいくつかありました。2014/06/26
まりも
22
あの鬼畜すぎる秋イベント回。あの戦争と絡めることで秋イベントの鬼畜具合を知っている提督の心にグサッと来ますね。秋イベントの緊迫感、資材がどんどん無くなってしまう事への焦燥感を思い出しました。夜戦はやっぱりアカンのや。まぁ瑞鶴たちの出番があまりないのが残念。鶴翼の絆なんだからもう少しそっちメインで進めてほしかったです。次は春イベですかね。2014/06/23
仔羊
16
艦これの地獄で黒歴史が生まれたイベント「決戦!鉄底海峡を抜けて!」の元となったソロモン海戦、そこでは飛行場姫や泊地棲鬼、戦艦棲姫や南方棲戦姫、装甲空母姫を相手に瑞鶴らは消耗戦を強いられる物語。と言いつつも夜戦主体なのであまり瑞鶴は出て来ず金剛姉妹と大和がメインでありましたね。史実反映されたような戦いで人間不信とあまりにも悲壮感漂う大和に対して比叡や矢矧の言葉に温かさを感じられます。過去との決別、再生と何ともシリアスで熱い展開でした。しかしながらキャラの口調には違和感があるなぁ2014/08/31