西遊記〈上〉悟空誕生の巻

渡辺 仙州【編訳】/佐竹 美保【絵】

偕成社（2001/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 236p／高さ 20cm
• 商品コード 9784037443801
• NDC分類 K923
• Cコード C8397

出版社内容情報

乱暴者の＜孫悟空＞は、釈迦によって石に閉じこめられるが、やがて西域に経をとりにいく三蔵法師の供を命じられる。中国古典文学の傑作。登場人物や武器はページ毎に絵入りで解説。　　　小学校高学年から

内容説明

海に浮かぶ花果山のいただき、卵形の大きな石が爆発し、猿がとびだした。この石猿、生まれてまもないというのに、美しい金色の毛につつまれ、その図体は人の背丈ほどもある。またたくまに、花果山の猿たちの王となるや、みずからを美猴王と名のり、不老不死の術を得るために、仙人の元で修行、孫悟空という名をもらい、三十六の棒術と七十二の変化の術などを習得する。地下におりては、東海竜王の宝、如意棒を手に入れ、閻魔王と対決。天界にあがっては、斉天大聖と名のり、傍若無人なふるまい。弼馬温という役職がとるにたりない職とわかるや、こんどは大あばれ。中国でもっとも愛される「西遊記」の天上編。

著者等紹介

佐竹美保［サタケミホ］
１９５７年富山県に生まれる。デザイン科を卒業後、上京。“奇想天外”の仕事を皮切りに、ＳＦ・ファンタジーの分野で多数の作品を手がける。おもな仕事に、「九年目の魔法」「宝島」「タイムマシン」「幽霊の恋人たち」「モロー博士の島」「不思議を売る男」「封神演義」など多数

渡辺仙州［ワタナベセンシュウ］
１９５７年東京に生まれる。’８３年から’９１年まで北京に住む。その後、同志社国際高校、同志社大学工学部電気工学科、同大学院工学研究科数理環境科学専攻を経て、現在は京都大学大学院工学研究科博士後期課程に在学。著書に「北京わんぱく物語」、編訳書に「封神演義」がある
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[海猫]

抜群のテンポとスピード感があって一気に読めた。前半の孫悟空が天界で大暴れする展開はなかなかに痛快でもっと分量があってもいいぐらい。後半は三蔵と悟空が出会ったぐらいまでなので西天への旅はプロローグというところか。活字でちゃんと西遊記を読むのは初めてだが奇想に満ちていてワクワクする。

2012/12/03

[菜花@ほのおかくとう協会門下生]

年末の現実逃避と、お寺でのアルバイトの前に仏教に触れておこうと思い、弟の本を再読です。花果山水廉洞の美猴王で、猿たちと好き放題している頃の孫悟空が可愛いです。ページの片隅には、絵付きの登場人物や道具の説明がついているので、次々と出てくる人物(妖怪？)に辟易することもありません。みんなが強かったり、いろいろな能力を持っているので、読んでてわくわくしますね。

2013/12/26

[lovemys]

弟くん（小３）の読み聞かせの為に。実は私も西遊記を全部読んでいないことに気付いた。花果山のことも、天界で暴れたことも、ぼんやりとしか覚えていない。三蔵との出会いはしっかりと覚えているが、三蔵が旅に出る理由は知らなかった。読み聞かせをしていて、色々とパズルのピースがはまっていくようで面白い。それ以前に、物語が面白い！　寝る前の読み聞かせに向いてないのは、あまりにも興奮しすぎてしまうから。以前読んだはずの兄（中１）も、横で聞いて、「もう１章だけ読んで！」と懇願する始末。面白過ぎて眠れない。さぁ、続きを読もう♪

2019/08/15

[サラサラココ]

これまでなぜか子どもが手に取らなかった有名作。とうとう読んだ。脚注やイラストもあり。

2023/12/24

[いつまで]

作品中の悟空の面白会話を読んでいる時、堺（マチャアキ）さんのイメージが浮かんできて笑ってしまう。唐三蔵の誕生前後や孫悟空の誕生理由、そして釈迦如来に敗れるまで天界で大暴れした過去があったとは、マチャアキドラマを見ていた当時は分からなかった。本書で長年の謎が多く溶けてすっきりしました。さすがベストセラー、現代ヒーロー諸作品のベースになっていると思います。

2020/06/15