出版社内容情報
町を吹く風は、じつはねこたちの秘密の工場で作られているのです。ねこたちが今日にぴったりの風を作るため奮闘する毎日をえがいた三話収録。
内容説明
町外れの工場の大きな丸いタンクからでてくるのは、今日いちにち、町を吹きわたる風でした。この工場ではたらくのは、ねこたち。のらねこもかいねこもいっしょに、町なかを自由にかけまわって、いろいろな材料を集めては、その日にぴったりの風を作ろうと、はりきってしごとをしているのです。さて、きょうはどんな風ができるでしょう…？ちいさなおはなし三つ。小学校中学年から。
著者等紹介
みずのよしえ［ミズノヨシエ］
水野良恵。１９７５年埼玉県生まれ。２００６年、第１８回新美南吉童話賞最優秀賞受賞。２００７年、第２９回子どもたちに聞かせたい創作童話大賞受賞。こぎん刺し作家としての共著に『ちいさなこぎん刺し』（河出書房新社）などがある。創作読み物は『ねこの風つくり工場』がはじめて
いづのかじ［イズノカジ］
伊津野果地。１９７１年愛知県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。２００６年、ボローニャ国際絵本原画展入選（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ぶち
109
町に吹く風は、どうやって作られているか知っていますか？ それは、工場で猫たちが作っているんです。飼猫も野良猫も一緒になって働いているんです。風の原料が何か知っていますか？それは、"人間の笑い声"、"花びら"、"雨のしずく"などなんです。原料や作り方によって、暖かい風、冷たい風、いい匂いの風邪、体が飛びそうな風など、その日にあった風を作りだすことができます。風の原料を集めてくる子猫、風の研究員、工場長など多彩な登場人物(猫)も楽しいです。工場のマシンなど挿絵もいっぱいで見入っちゃいます。2020/09/21
瑪瑙（サードニックス)
46
猫たちが工場で『風』を作っているという可愛らしいお話。猫たちと一緒に仕事がしたくてハックが工場で働き始めます。でもハックには秘密が…。ハックが又工場で猫たちと一緒に働けるようになって良かった。【2019年花鳥風月読書会】2019/08/04
よこたん
45
“工場ではたらいているのはねこたちです。かいねこものらねこも、町のねこのたいていが、人間にはないしょでこの風つくりの工場ではたらいています。” どこからか、ぴゅう、ゴゴォー、ふわり、その他色々の音・強さ・におい・特徴のある風が吹いてきたら、それはねこたちが職人芸でこしらえた風なのだ。ふだん道端でのんびりゴロゴロウロウロしていると思っていたら、風のもとになる素材をがんばって集めていたとはつゆ知らず、失礼(笑) 働き者で研究熱心なねこたちに混じって、風を作ってみたくなる気持ちわかる。工場見学に行ってみたいな。2021/07/03
小夜風
28
【図書館】町に吹き渡る風を作る工場。そこで働いているのは町に暮らすねこたちなのです。飼いねこものらねこも人間たちには内緒で働いているそうですよ。カズおばあさんみたいに風を吸い込んだら、風みたいになれるかな～♪私もねこになったらここで働こうっと(笑)。楽しいお話でした♪2015/07/03
宇宙猫
24
★★★★★ ねこ達が、街に吹く風を作る工場ではたらいているお話。ちょっとイタズラ心をだして問題をおこしちゃったり、ミルクを快適な温度に保つ風を開発をしたり、犬が働きにきたりという、楽しく微笑ましいお話でした。2020/10/05
