内容説明
「ちびまるのぼうけん」の絵は、丸・三角・四角などの形の輪郭が隆起しているので、目の見えない子も指でさわりながら絵を楽しむことができます。文も活字(スミ字)だけでなく、隆起印刷によって点字でも表わされているので、点字の読める子は自分ひとりでもこの絵本を楽しむことができます。さらに、点字の読める子は、目が見えても字の読めない幼児のために読んであげることもできますし、目の見える子は、まだ点字に親しんでいない目の見えない子に読んであげることもできます。このように、この本は、どの子もいっしょに楽しめる画期的な作品で、お話の中には形の認知や数の要素も盛りこまれています。4歳から。
著者等紹介
ヌート,フィリップ[ヌート,フィリップ][Newth,Philip]
イギリスに生まれる。1963年からノルウェーに移り住む。40冊以上の子どもやヤングアダルト向けの本を出版。自らイラストも描いた『ちびまるのぼうけん』を含み、2冊の、目の見えない子供たちのための絵本がある。たくさんの賞を受賞しているが、独創的な『ちびまるのぼうけん』で、最も注目される賞を受賞。やはり作家であり、イラストレーターでもある夫と共著に耳のきこえない子どもたちのための作品もある
山内清子[ヤマノウチキヨコ]
1931年、東京に生まれる。東京教育大学言語学科卒業。北欧児童文学の翻訳、紹介に活躍。2000年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ochatomo
12
「私の絵本ろん」より ノルウェイの絵本 色紙に○△□等を打ち抜き、それを問いかける文が点字でもある 点字を指先で触るとデリケートな感覚が必要だとわかった ストーリーもシンプルだけどいい 『目が見えない子も見える子も“いっしょに”楽しめる絵本』 原題“Rulle på eventyr” 元本1977年 1981刊 2007年復刊2021/05/17
遠い日
6
テキストは点字付き。イラストは図形で、指で触って、隆起した輪郭をなぞり確認できる。◯△□の他に半丸、二等辺三角形、長方形、また、図形の大小などの取り混ぜ、さらに数も遊びながら学べる。ちび丸が図形の間を行き交いながら、自分との違いとその線引きを感じ取り、果敢に探検していくようすが頼もしい。2021/12/13
霧生
1
2歳半の娘と図書館。大ハマり!ちいさなまると本の冒険に出かけます。読者に語りかけながら進み、まる、さんかく、しかく等の形と出会います。点字用の本でしたが、触りながら何度も何度も読んでいます2021/04/19
おー
0
点字絵本ですがおもしろい!! もっと知名度があがってもいいのにな、と思います。 こういう点字絵本が増えていってほしい。