出版社内容情報
欧米では「傲慢症候群」が注目されているが、傲慢な人は無力感を蔓延させ、傲慢の連鎖を生み、職場をむしばむ。「困った人」の分析で定評のある精神科医が、傲慢化のプロセスやタイプを分析、対処法を伝授。早期に傲慢の芽を摘むヒントも。
内容説明
三菱自動車や東芝…名門企業の不祥事が止まらない。政治家の不倫、豪華すぎる出張や政治資金の私的流用疑惑も止まらない。権力に溺れ「オレ様」化する傲慢人間たち。海外では経営リスクを招くものとして注目されている。本書では、身近に存在する「オレ様」を徹底分析し、つぶされない方法を探る。
目次
序章 傲慢症候群とは?
第1章 今日も隣にいる「オレ様」族
第2章 暴走する人に共通する素地
第3章 悪の芽を育てる「最適」環境
第4章 個人にとどまらない恐怖の被害実態
第5章 あなた自身がつぶされないために
第6章 気がつけば予備軍かもしれない
著者等紹介
片田珠美[カタダタマミ]
広島県生まれ。精神科医。京都大学非常勤講師。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。フランス政府給費留学生として、パリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて犯罪心理や心の病の構造を分析。精神分析的視点から、社会の根底に潜む構造的な問題も探究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
G-dark
31
「わたしだけは待たずに診察を受けさせて」と要求し、その要求が通らないと怒る。「◯◯大学にも入れないようなバカは…」と他人を見下して優越感に浸る。この本は、こうした「オレ様」の言動についての本。実際色んな場面で「オレ様」に出会います。「オレ様」は周囲から嫌われ、孤立し、自滅するというのに、それでも「自分だけは特別」という特権意識を拭い去れないのは何故なのか興味深いです。でも、わたし自身も「オレ様」な言動をしている時があると思いますので、周りの人に不快な思いをさせたり傷つけたりしないよう気をつけたいです。2020/02/02
すももんが
11
この著者の本を何冊か読んでいるが、本題から外れた個人的な話になることが多いように感じる。本を書くことにかこつけて、自分の鬱憤を晴らしているのではないかと勘ぐってしまう。今回は某大学の学長がいかに傲慢であるかを、しつこいほど繰り返しており、読んでいて胸焼けした。この著者の本はタイトルが興味をひくので、つい読んでしまうが、毎回ガッカリしている。2019/11/25
ココアにんにく
7
肥大化した特権意識・強い自己愛・傍若無人な振舞い。いますよね。なるべく接点は必要最小限にしていますが、街中で事故的に遭遇する時は憂欝になる。切れる老人はピック病の疑いもあるのですが、本書の例はどれも厄介。片田先生の他書でも出てきたアホボンも登場!オレ様上司&イネイプラ―(許容・忖度・称賛)の存在が組織を弱体化する例は東芝だけでなく色々思いつく。高市総務大臣の例だけは事実誤認では?放送法について調べていたので、あの答弁は仕方ない(民主党時代も同じ答弁があった)。5章に対処法も。片田先生の本は面白い!2017/09/25
犬養三千代
6
傲慢は人、組織共に良いことは何一つないことを分析している。 傲慢は腐敗の元だなぁとおもった。 キーポイントとしては風通し。 東芝、ソニーなど具体例も豊富。 戒めにしよう。2017/12/03
hwconsa1219
6
傲慢症候群・・・自覚の有無にかかわらす、このような人はどこにでもいるんだろうな。昨今メディアを賑わせた某議員など。自らがなる可能性ももちろんあるので、自戒を含めてのちに再読しよう。2017/07/25