出版社内容情報
発生の確率は低いが大きな波及力で人類を消滅させうる事件、Xイベント。Xイベントを予測し、回避することはできるのか? 災害、金融危機、食料難などを具体的にシミュレーションし、Xイベントの正体に迫る!
内容説明
われわれの日常生活を支えるインフラは複雑化し、その結果生じる「予想外の極端な事象」、Xイベントに対して人類はこれまで以上に脆弱になっている。本書は、「確率論や統計学が使えない状況で、どのようにしてリスクを把握するか」という問いに対する答えである。Xイベントはいつ、なぜ起こり、どのような影響を及ぼすのか。Xイベントを予測し、回避することはできるのか。11の事例を通して解き明かす。
目次
序文 XイベントのXが意味するもの(「普通」に潜む複雑性の罠;大きな影響をおよぼす予想外の事象;Xイベントを構成する三つの要素;衝突するシステム;本書の構成)
第1部 普通はなぜもうさほど「普通」ではないのか(カタストロフィーの実存的脅威;ヒューマンファクター;キラー・ウイルスとグレイ・グー;白いハトと黒い白鳥;人類は消え去る運命にあるのか;複雑性の七つの顔)
第2部 具体的な事例(デジタルの闇―インターネットの長期にわたる広範囲の停止;空っぽの食卓―世界の食料供給システムの崩壊;電子機器が止まる日―大陸全土を襲う電磁パルスがあらゆる電子機器を破壊する;新世界無秩序―グローバリゼーションの崩壊;物理学がもたらす破壊―エキゾチック粒子の生成にょる地球の破壊;大規模な巻き戻し―グローバル・デフレと世界の金融市場の崩壊)
第3部 Xイベント再考(Xイベントのタイミング;変化のシグナルを見つける方法;予知のための数学的ツール;エージェントベース・シミュレーションという予知ツール;複雑性のミスマッチを解消する;Xイベントを回避するには)
著者等紹介
キャスティ,ジョン[キャスティ,ジョン][Casti,John L.]
数学博士。専門は複雑系科学。IIASA(国際応用システム分析研究所)プログラムリーダー、サンタフェ研究所主任研究員などを歴任したのち、ウィーンにX‐Centerを共同設立する
藤井清美[フジイキヨミ]
京都大学文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モモのすけ
takao
明るいくよくよ人
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