デクノボー宮沢賢治の叫び

デクノボー宮沢賢治の叫び

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784023308374
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

賢治はニートの先駆けだった。デクノボー(無用者)だからこそ語りたかった、賢治の時代を超えたメッセージとは。

目次

第1章 「デクノボー」とは何か
第2章 もう人間をやめたい
第3章 イーハトーブのイマジネーション
第4章 捨身と献身、自己犠牲
第5章 弱肉強食のジレンマの中で
第6章 「銀河鉄道」で行きたかったところ
付録 「月夜の蓄音機―吉田コト子思い出語り」(吉田コト著、荒蝦夷刊)から抜粋

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年、サンフランシスコに生まれ、岩手県花巻市で育つ。宗教学者。東北大学文学部卒業。国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター教授、同所長などを歴任

吉田司[ヨシダツカサ]
1945年、山形県に生まれる。早稲田大学中退。70年から住んだ水俣の体験を書いた『下下戦記』(文春文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ネギっ子gen

57
【宮沢賢治はニートの先駆けだった】宗教学者・山折哲雄と、ノンフィクション作家・吉田司との対話。付録として、『月夜の蓄音機――吉田コト子思いで語り』(吉田コト著、荒蝦夷刊)を抜粋収録。山折は賢治を、<かれこそまさしく森林の申し子、現代の山岳に生きるザシキ童だった>とし、吉田司を、<吉田さんこそ、この騒然として猥雑な現代社会に生きる、俊敏にして戦闘的な“ザシキ童”そのものである>と。一方吉田は、<賢治は農民の救済者というよりは、居場所をもてず時空を漂流するすべての不安のモデルなのである>と書く。表題がイイ。⇒2023/11/02

金目

4
デクノボーになりたくない人と「デクノボーになりたい」人を足して2で割らないカクテルみたいな本。「宮沢賢治殺人事件」の吉田司を山折先生が受け止めながら対話をしている一方で、山折先生の主張もより簡潔に語られている気がする2019/12/17

ダージリン

1
賢治自身は確かに変わった人だったのだろうが、吉田氏の神話崩しのための意図的な攻撃はやり過ぎではと思ってしまう。私のイメージは、吉本隆明が評した「じぶんが公に意味をもつひととして振舞うのを透明に否定しきるような場所へ超人的な意志でたどっていった過程」で出来てしまっている。敢えてイメージを壊す必要もないし、こと賢治に関しては、あまり内面に立ち入らない方が、私にとっては賢明だという思いを持った。2017/06/30

なつの 

1
『永訣の朝』を習っていた時宮沢賢二に関心があり、図書館で読みました。彼は繊細なのかもしれません。当たり前ですが話には、作者の意図がありますが、彼の場合は深いものがあったのだと思いました。小、中、高と彼にお世話になってます。もう1度、彼の作品を読み直したいと思います。2015/06/14

manmachine

1
★★☆☆☆ 結核→無用者→遊民→子供世界という賢治の心理的経路。あの豊かな童話世界は賢治が「デクノボー」なニートだったからこそ可能だった、という趣旨。でもそれって自明の前提では?あまり批評的な本ではなかった。2010/09/02

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