朝日新書<br> 自動運転「戦場」ルポ―ウーバー、グーグル、日本勢‐クルマの近未来

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朝日新書
自動運転「戦場」ルポ―ウーバー、グーグル、日本勢‐クルマの近未来

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  • サイズ 新書判/ページ数 226p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022737786
  • NDC分類 537
  • Cコード C0295

出版社内容情報

クルマは電気と人工知能とで自動運転になり、人は運転から解放され居間にいる気分で移動でき、事故もない──そんな未来が目の前まで来ているようだ。アメリカやアジアなどで展開している主導権争いの現状を、自動車会社の対応もふくめたルポ。日本にもチャH ンスはある。

内容説明

ソファに寝そべったまんま、スマホでピッと指示。それで私は好きな場所へ行ける。―そんな物語を想い描いてはみなかっただろうか。自動運転の「レベル5」が実現する2025年からは、世界で年間130万という交通事故死者も減ってきて、高齢者の事故も少なくなる…限りなく明るいミライ。しかし、自動運転研究の最先端に迫って見えてきたものは、「期待」と「現実」の間にある大きな「落差」だった。アメリカ在住ジャーナリストによる自動運転の本当の「実力」。

目次

第1章 熱狂の年の幕開け(自動運転元年の盛り上がり方;デトロイトvs.シリコンバレーの思惑 ほか)
第2章 トラブルに揺れる自動運転(テスラ「オートパイロット」の限界;まだまだ中途半端な装置 ほか)
第3章 複雑な道路を征服する夢(自動運転技術その特殊さ;(1)機械に「レベル3」の免許が交付される日 ほか)
第4章 自動運転をめぐる各国事情そして日本(シンガポールの特殊性;立ち位置確保へ動く諸国 ほか)

著者等紹介

冷泉彰彦[レイゼイアキヒコ]
1959年、東京都生まれ。アメリカ在住のジャーナリスト・作家。東京大学卒、福武書店勤務をへて米コロンビア大学で修士課程を修了。米ラトガース大学講師などの後、プリンストン日本語学校高等部主任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

49
自動運転のレベルには緊急ブレーキ程度の0からドライバーがハンドルを握らず完全に自動運転が行われる5まであり、米企業では5をいきなり目指してビジネスの覇権を握ろうと鼻息が荒い。しかし自然の気候がもたらす路面の変化にはAIはまだ対応しきれず死亡事故も。今後は道路や通信のインフラの整備が課題で、1秒間に6GBのデータを処理するプロセッサが必要。将来、自動運転が一般化するとドライバーのスキルが下がり緊急時に人間が運転する状況が果たして現実的かとの懸念もある。 新しい技術が開発される現場を熱くレポートした一冊です。2020/04/25

501

22
自動運転へ疑問を投げかけてはいるが、否定しているのではなく、むしろ自動運転の時流を肯定的に捉えながらも、現状の課題を整理している。世界規模で見るといかに環境や交通事情が多様で、さらに文化的な背景も考慮する必要があるとなると、この困難さが分かる。漠然と自動運転ならEVと思っていたが、自動運転で消費する電力が大きいためにモーターとの組み合わせは相性が悪いという。ZEVとの相性も悪いと思うのだがどうなのだろう? もう少しMaaSやCASEといった自動運転関連の本を読んでみたい。2019/02/03

20
高齢ドライバーの操作ミスが人命を奪うニュースのたびに、自動運転がなぜ進まないのか、私はもどかしく思っていました。日本(の産業)は、〝一人ひとりにクルマを持たせたい〟&〝プロドライバーの職業を失わせたくない〟という気持ちがいまだに強いのかというとそうでもないとわかった。自動運転の未来像は一つじゃなくて、玉虫色。その色全てを見渡すことができました。結論。自動運転は、かなり進んでいるんだ。2018。2020/02/29

Yuichiro Komiya

14
2018年時点の自動運転の状況や技術的課題を紹介。よく知った道ならともかく、いろいろな道路を完全に自動で走れるようになるには、まだまだクリアしなければならない技術的課題が山積みn9ようだ。2019/05/03

マカロニ マカロン

10
個人の感想です:A-。AIが進化してシンギュラリティも間近いとみられているし、自動運転車の開発も大手自動車会社以外も取り組んで進んでいるように思われているが、内実はそう簡単なことではないようだ。技術面だけではなく、法的制度や運転を機械任せにしたくないという人間の感情、事故が起きると過敏な反応を見せるマスコミ。自動運転普及すると、経済的にも、時間的にも、地方住みの老人の買い物問題解決など大きな効果も期待できるが、事故が起きると人命にかかわるだけに、一筋縄ではいかないことが問題提起され、目から鱗の思いだった。2019/01/31

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