朝日新書
日本で100年、生きてきて

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022736239
  • NDC分類 304
  • Cコード C0236

出版社内容情報

【社会科学/社会】終戦の日に戦争報道の責任を果たすため朝日新聞を退社、秋田で週刊新聞「たいまつ」を創刊し社会の矛盾や不正を訴えつづけてきた著者。今年100歳を迎えた。あの戦争の実態を語り継ぎ、原発や教育などあらゆる問題を庶民視点で考えぬき、100年にわたる人生の喜び、生きる上で大切なことは何かを語りつくす。

内容説明

1945年8月15日、敗戦の日に新聞社を辞めて故郷横手(秋田県)で週刊新聞「たいまつ」を創刊した。嵐はたいまつを消すこともできるが、逆にたいまつが盛んに燃えるのも嵐の夜という。この国の深い矛盾を、ずっと見続けてきた100歳の現役記者が、これからを生きる人たちへの熱い思いをこめた伝言である。

目次

第1章 どうしてこんな国になった(死ぬ時が人間てっぺん;「君は俺が好きか。俺は君が好きだ」 ほか)
第2章 戦争とはどんなものか(人間ゆがめた徴兵制度;戦争を廃絶した人間主義へ ほか)
第3章 やるならトコトン、あきらめるのをあきらめろ(上っ面ばかりのTVニュース;子どもから大人になる14歳の目 ほか)
第4章 東北と沖縄と(東北の地に「光」求めて;デモクラシーの夜明けに ほか)
第5章 100年生きて、わかったこと(「喜ぶため、楽しむため」;長生きのコツ ほか)

著者等紹介

むのたけじ[ムノタケジ]
武野武治。1915年秋田県生まれ。ジャーナリスト、文筆家。東京外国語学校(現東京外国語大学)スペイン語科卒。報知新聞をへて朝日新聞記者となり中国、東南アジア特派員。1945年8月15日の敗戦を機に戦争責任を感じて退社。1948年秋田県横手市で週刊新聞『たいまつ』を創刊。78年まで主幹として健筆をふるった。以降は著作・講演などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

74
先ごろ亡くなったむのたけじさん。彼が戦争、表現の自由、憲法9条、命、震災、原発事故など記者の目線で自分の体験を通して考えたこと。ジャーナリズムとはどういうことかについても本書から読み取ることが出来た。特に「大きく見える問題に直面したら、形の大きさにおびえるな。そこにある小さいもの、弱いもの、薄いもの、軽いものに注目せよ。問題解決のカギはそこにある。数字だって、万も億も1が土台だ」という言葉が印象に残った。世の風潮に左右されない自分の目でものを見ることが大切ということを感じた。図書館本。2016/09/29

sasha

3
戦争を知り、戦場を見た、歴史の生き証人の聞き書き。戦争責任の為に新聞社を辞した稀有なジャーナリスト・むのたけじ氏の言葉には難しいことはひとつもない。それでいて、大切なことがたくさん詰まっている。それでいて、「う~ん」と考えさせられることが多かった。特に戦争に関する話は今の日本の政治状況とシンクロする。そしてすべてを貫いているのは「マスは人間ありき」という考え方だ。相田みつをの「みんなちがって みんないい」じゃないけれど、違って当たり前なんだよな。それを認識しなきゃいけない。違うから排除するじゃ駄目なんだ。2016/03/30

ヌー

1
遠い昔、高校生の時、学校主催の講演会で初めて聴きファンになった。秋田訛りのしゃがれた声が忘れられない。 反骨のジャーナリストとし知られているが、生き方が魅力的。この本にもむのたけじ哲学が溢れている。死ぬ練習や落ち込んだときどう乗り換える?などの話は面白い。2017/03/15

のせなーだ

1
誠実で責任感が強い人の言葉は響く。自分に責任を持つ人には、表現の自由がある。 人間が安心して付き合えるのは誠実さしかない。 大先輩の忠告に感謝する。長生きしてください、もっとお言葉をください。 私は無駄に年だけとっていると自己反省。 暮らしの中で一人称の主語を無くさないように。。ですね。2016/04/17

FK

1
 人は「違っていてもわかり合える」のじゃなくて「違っているからわかり合える」(P.10)【なるほど、私たちの発想は逆だったのだなと、気づかされる。】/ 戦場のカメラマンの岡村昭彦は「同情は連帯を拒否したときに生まれる」って言っていた。(P.132)【これまでボンヤリとしか考えてなかった。そういうことなのだ。連帯することを拒否する、優越した安全な立場に身を置いているということなのだ。】/私が子どものころは「安物買いの銭失い」と(中略)今は「安物買いの命失い」(P.148)【その通り。気をつけねば。】 2015/12/01

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