朝日新書
ナショナリズムの現在―“ネトウヨ”化する日本と東アジアの未来

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  • サイズ 新書判/ページ数 191p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022735942
  • NDC分類 311.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

【社会科学/社会】いま日本で、いびつなかたちで高揚しつつある「ナショナリズム」に対して私たちはいかに向き合っていけばいいのか──? ヘイトスピーチや集団的自衛権、憲法改正など山積みする問題をどうするか、気悦の論客たちが徹底討論!

内容説明

「ネトウヨ」ブームはなぜ起きたのか?若者や主婦を熱狂と憎悪に駆り立てる「愛国の空気」とは?日中・日韓をめぐる東アジア情勢が緊迫化するなか、「右」も「左」も思考停止しているいまの日本。「ネトウヨ」はどのように生まれ、どのように拡散しているのか?高揚する排外感情の背景を気鋭の論客たちが徹底討論!

目次

第1章 ナショナリズムの現在―“ネトウヨ”化する日本と東アジアの未来(今の「ネトウヨ」にはそもそも歴史観がない!?;左派陣営はネトウヨ的世論の背後にあるものを見過ごしている;『戦争論』から16年―小林よしのりは今の「ネトウヨ」をどう見ているのか? ほか)
第2章 「国家とはなにか」を問い直す(“存在論的”に国家を捉え直すために;大陸的な知のポテンシャルとは;戦争と軍事力の“存在論” ほか)
第3章 解釈改憲と「戦後」の終わり―『美しい国へ』と『日本改造計画』(「自分語り」の政治学;「ゴーストライター」は誰だったか?;挫折した「透明化」への改革 ほか)

著者等紹介

萱野稔人[カヤノトシヒト]
1970年、愛知県生まれ。2003年パリ第十大学大学院哲学科博士課程修了。博士(哲学)。現在、津田塾大学学芸学部国際関係学科教授

小林よしのり[コバヤシヨシノリ]
昭和28年、福岡県生まれ。大学在学中に『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー作『東大一直線』を連載開始、大ヒットとなる。昭和61年、『月刊コロコロコミック』(小学館)にて連載された『おぼっちゃまくん』はアニメ化もされ、第34回小学館慢画賞を受賞

朴順梨[パクスニ]
1972年、群馬県生まれ。元・在日韓国人三世。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。情報誌編集を経てフリー編集者&ライターとなり、『AERA』等で執筆する

與那覇潤[ヨナハジュン]
1979年、神奈川県生まれ。東京大学教養学部超域文化科学科卒。同大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学、博士(学術)。現在、愛知県立大学日本文化学部准教授。専攻は日本近現代史

宇野常寛[ウノツネヒロ]
1978年、青森県生まれ。評論家。PLANETS編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

153
ネトウヨと言われる人は日常の鬱憤が出てきているのはなんとなく分かっていたが、実情を知れてよかった。内容としては非常に抽象的な、話しも多く感じ難しい面もあったが、総じて分かりやすくなっていた。2015/01/02

白義

22
概ね「ネトウヨ」的な思潮の源流とも言える小林よしのりを中心に現代の排外主義の暴走などについて語った第一部座談会が比較的面白い。排外主義に駆り立てられるような人間は低学歴な貧乏人なんだ、という上から目線の嘲りを排し普通の人間でも排外主義に傾くことがあるほど社会が閉塞していたり、あるいはお題目的な戦後リベラルが無力で欺瞞もあったことなど、いわゆる朝日岩波的な良識を相対化しながら排外主義の危険さを憂える、というスタンスの論客が多く左派的な慢心から距離を取ることが出来る。小林よしのりもずいぶん丸くなったという感じ2016/01/25

ちくわん

16
2014年12月の本。登場人物が多くて、よくわからなくなってきたが、5人のうち、小林よしのり氏以外、私より若いことに、少し戸惑った。対談ではなく一人一人の主張を聞いた方がよいようだ。巻末の広告「大軍都・東京を歩く」が気になる。2021/01/30

Piichan

9
ヘイトスピーチや安倍一強といった自民党の政権復帰後の日本におけるナショナリズムの高まりがわかりやすく解説されていると思いました。リベラル勢力は何が足りないのかがきちんと分析されているのには好感が持てました。 2015/09/11

ゆうき

9
ネトウヨも左派も敵を作らなければ連帯をとれない、そして純粋な関係、物語を欲求する。少しでも自分たちの価値観から外れると敵になり、ネットで叩き合う。ネトウヨは個人の鬱積から個人が国家へと直接、接続し国家が強ければ自分も強いという同一視を行う。そして中韓へのヘイトスピーチで敵を攻撃し、憲法改正で強い国に生まれ変わると幻想を抱いている。左派は自分が賢いという立場で常に大きい物へ攻撃を行い、他者の存在を許さない。相反する存在が根底では繋がっている。こういった構造を生み出したのは政治空間でもあるが文化空間でもある。2014/12/17

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