朝日新書<br> 福島原発メルトダウン―FUKUSHIMA

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朝日新書
福島原発メルトダウン―FUKUSHIMA

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022733986
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0236

出版社内容情報

福島第一原発の事故が日本全体を恐怖に陥れている。放射能災害が起これば一大事だが、単に「福島」にとどまる話ではない。地震多発国の日本に原発が54基ある。いつ起こるかわからない地震に備えて、運転を即、止めよと警告する。

内容説明

福島第一原発の惨状は目を覆わんばかりだ。原発震災を招いた原因は何なのか。「次」を防ぐ策はあるのか。「揺れも津波も想定外」とする東電幹部や識者たち。しかし、時がたつにつれ「事故は人災」との指摘が強まっている。折しも列島は「地震激動期」に突入した。日本を救うために、原発震災の危険性をいち早く指摘していた著者が、「全原発を即、止めよ」と緊急警告する。

目次

原発震災がまた襲って来る
第1部 福島第一原発事故の「真相」(津波に暴かれた人災;東電・メディアに隠された真実;放射能との長期戦)
第2部 原発震災、ここで阻止せよ(巨大地震の激動期に入った日本;「浜岡原発」破局の恐怖;活断層におびえる「原発列島」)
完全崩壊した日本の原子力政策

著者等紹介

広瀬隆[ヒロセタカシ]
1943年東京生まれ。早稲田大学卒業後、大手メーカーの技術者を経て執筆活動に入る。『東京に原発を!』『危険な話』『原子炉時限爆弾』などで原子力の危険を訴えるとともに、一貫して反原発の論陣を展開してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

301
著者はフリーのジャーナリストとして、一貫して反原発の立場をとってきた。本書もタイトル通りの内容だが、福島第一原発の事故を著者は人災と言いきる。地震と津波は天災だが、原発事故については「津波に負ける原発を40年も運転していた怠慢が天災によって暴かれた」と見るのである。そして、政府、東電による情報隠し、さらには虚偽のデータによる情報操作を追究する。その最たるものは東日本大震災のマグニチュード9への懐疑だ。私たちには確認のしようがないが、事実とすれば、戦前の大本営発表と変わらない。危険は全国の原発に等しく及ぶ。2016/03/20

rico

73
繰り返し流される原発爆発の映像。緊急帰国する外国人たち。首都圏の飲料水汚染の報道。あの時の世界の土台が崩れ落ちていくような感覚が甦る。感情的な表現が目立つのは、長年原発の危険性を訴えてきた著者があの事故をうけて一気に書き上げたせいか。著者が訴えている問題、例えば巨大地震のリスク、たまり続ける放射性廃棄物など、何も解決していないし、向かい合おうとすらしないまま、エネルギー危機のため緊急避難的に使うならまだしも、ひたすら原発回帰の道を進むこの国って。原発の恩恵だけ受けている首都圏の住民であるという自覚が苦い。2023/03/07

James Hayashi

38
日本の技術をもってしても地震からの被害を食い止めることは不可能であろう。特に静岡の浜岡原発は活断層の真上にあり恐ろしいばかり。(津波に対し12mの防護壁で十分という考えからしておかしい)書かれたのは東日本大震災の直後で、少しパニックを煽るような内容。しかし政府も東電も余りにも脆弱な危機感しか持ち合わせていないのでこれぐらいがいい。大震災以後、いかに危険であるかを問う作品が幾つも出てたようだが著者は「危険な話」を30年程前に書かれている。先見性のある内容であり、該当機関は手を打っておくべきであった。続く→2018/09/24

AICHAN

33
図書館本。「福島第一原発の大事故は、天災でも宿命でもありません。この悲惨な出来事は、悪意によって引き起こされた人災です」「(地震学者は)今回のような原子力発電所の大事故を想定し、1990年代の後半から警鐘を鳴らしてきました」「(その)警鐘を東京電力などが知らないはずはありません」「(事故の後)テレビでは、原子力推進の学者ばかりが“専門家”として解説」「この悲惨な原発事故を起こした責任者は、原発の推進者か論者です」。その通りだと思う。責任ある立場にいるはずの奴らが誰ひとりとして責任を取っていない。2016/06/10

ひなっとぉ

30
73点…著者が最低限これだけは〜と、訴えていた浜岡原発の運転停止が実現しているのが、せめてもの救いですね。ただ実際に原発なしで電力供給が賄えるなら、全停止してもらいたいものです。莫大な金をかけて作った原発を、またまた莫大な金をかけて停めるなんてバカらしいことなのかもしれないけど、この国の未来のためにはそれしかないのではないのでしょうか。とても読みやすい本でしたが、著者がちょっと感情的になりすぎるのは気になりました。2011/10/22

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