内容説明
天皇制、非軍事化、民主主義、日米同盟、経済至上主義―。すべてが決まった占領期6年8カ月。主権を失ったこの激動期から学び、伝えるべきこと。昭和史「教訓3部作」完結。
目次
序章 私的原点としての戦後
第1章 アメリカの占領は何を企図していたか
第2章 臣民から市民への道筋
第3章 軍事を支えた意識の崩壊
第4章 非軍事、経済復興の時間
第5章 「国際社会に復帰」という虚構
終章 児孫に何をどう語り継ぐか
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、北海道生まれ。同志社大学文学部社会学科卒。ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。『昭和史講座』など昭和史研究で第52回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょう君
17
昭和20年8月末、マッカーサーが厚木に降り立った。日比谷の第一生命ビルにGHQの司令部を置き、焼け野原になった日本を占領下に統治して、昭和天皇にも会った。日本人は軍国主義から民主主義の教育を受け入れ、戦後復興を果たし経済大国になった。戦中生まれの筆者は、食糧難や闇市の横行や戦災孤児の悲惨さを肌で感じながら、昭和史の研究者としてこの本を書かれている。亡くなった父が同世代の自分は感じることは多いが、最近は平和にどっぷり浸かった日本が、日米同盟や憲法9条や自衛隊や原爆投下のことを真剣に考えなければ・・と思った2016/11/28
りょう君
12
図書館本。読んでいる途中で再読に気が付いた。前の感想を見てみると感じ方はそんなに変わらないと思った。小説ではないので再読に気付くのが遅れたと自分に言い訳した(笑)2019/02/27
讃壽鐵朗
3
著者と同年生まれなので、その心情をよく理解し、かつ占領時代とは何であったかをよく理解できた。 つまりは、日本全体は、未だに「アメリカ様、ありがとう」の気持であろう。2015/09/30
おらひらお
3
2009年初版。同時代を経験した著者ならではの視点がいい。僕らはもう著作を通じてしかこの時代を知ることができなくなりつつあります。2015/07/10
讃壽鐵朗
2
作者の昭和史理解への情熱が伝わって来る2019/11/04