朝日新書
漱石夫妻 愛のかたち

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022731708
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

祖母や母の思い出話を通して漱石の生きた痕跡を記憶にとどめる孫娘が、晩年にあたって家族への思いをつづる。漱石門下の作家・松岡譲と漱石の長女・筆子を両親に持ち、長年アメリカで日本語や日本近代文学を教えてきた著者が、いまも読まれ続ける漱石作品の中から、家庭人としての漱石に注目する。祖母・鏡子につきまとう悪妻説についても、実際に触れた祖母の姿や漱石作品で書かれた妻像から漱石夫婦の関係を問い直す。

内容説明

漱石の夫婦愛、漱石の親子関係、漱石と家族観―死後90年以上たっても読み継がれる文豪の素顔。愛の人・漱石の真の姿。死後九十一年たった今、彼の生きた痕跡を祖母や母たちの思い出話から、孫娘が綴る。

目次

第1章 漱石について聞いたこと、思ったこと(借家住まいの漱石;漱石生前の経済状態;おしゃれな漱石 ほか)
第2章 祖母鏡子の思い出(祖母という人;鏡子の戸籍上の名前はキヨ;気前のよかった祖母 ほか)
第3章 母筆子の思い出(母筆子と祖母鏡子;私の人生で一番影響を受けた人は母;母の愛 ほか)

著者等紹介

松岡陽子マックレイン[マツオカヨウコマックレイン]
1924年東京生まれ、父、作家松岡譲、母、夏目漱石の長女筆子。1945年津田塾専門学校(現在津田塾大学)卒。1952年ガリオア(現在フルブライト)資金で米国オレゴン大学に留学。当地で結婚、そのままオレゴン州ユージン市に残る(夫Robert、1990年に死去)。一男出生後、大学院に戻り比較文学専攻。1964年から1994年まで30年オレゴン大学アジア言語文学部で日本語、近代文学の教鞭をとる。現在オレゴン大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

6 - hey

4
『行人』に描かれているような、歩み寄れない漱石夫婦が目に浮かびます。 2013/06/07

鼻炎

2
誤った解釈も含まれるが、その多くは私と筆者との意見の相違であるから誰が読むにしても大きな支障にはならないだろう。 夏目漱石本人のこと、鏡子夫人のこと、また他の血縁者に関しても興味深いことが多く書かれていた。特に、第三章の話は家族という存在の大きさを感じられた。これは現代にも通じることではないだろうか。 近いところから見ていた者の所謂「贔屓目」で書かれたものかもしれないが、鏡子夫人が良妻であったことは間違いなさそうだ。2016/02/20

けいちか

1
自分が生まれる前に亡くなった祖父・夏目漱石とその妻、その娘である自分の母についてのエッセイ。著者自身がかなりの高齢で、思い出話を忘れないためにまとめた感じ。会ったこともない祖父のことはかなり第三者的に見ている。2012/09/20

三井陽子

0
道草夫妻の悪阻時の描写が、本当に漱石と鏡子さんの実話だとしたら、ぐっとくる(>_<)2016/10/10

yagian

0
漱石の作品や鏡子夫人の「漱石の思い出」を読む限り、いろいろ難しいことがあったにせよ、漱石夫妻って信頼しあっているという印象がある。2014/02/26

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