出版社内容情報
100年前に日本を襲ったスペイン風邪は感染者数2千万人以上、死者は45万人とも言われる。芥川・与謝野晶子・荷風・志賀直哉・谷崎…新型コロナの出口が見えない今、あらためて文豪たちが描いた現実から学ぶものがあるのではないか。文庫オリジナル・文学アンソロジー。(解説・岩田健太郎)
内容説明
100年前、日本の文豪たちは20世紀最大の感染症・スペイン風邪に直面していた―。病に暴された芥川龍之介は辞世の句を詠み、菊池寛はマスクを憎悪し、与謝野晶子はソーシャルディスタンスを訴える!?現況と重なる感染症の記録を日記から小説まで収録。
目次
書簡(芥川龍之介)
「秋田雨雀日記」より(秋田雨雀)
感冒の床から(与謝野晶子)
死の恐怖(与謝野晶子)
「つゆじも」より(斎藤茂吉)
「断腸亭日乗」より(永井荷風)
十一月三日午後の事(志賀直哉)
流行感冒(志賀直哉)
途上(谷崎潤一郎)
神の如く弱し(菊池/寛)
マスク(菊池寛)
伸子(宮本百合子)
嚔「女婿」より(佐々木邦)
風邪一束(岸田國士)
著者等紹介
永江朗[ナガエアキラ]
1958年北海道生まれ。フリーライター。書店勤務の後、「宝島」などの編集に携わる。コラム、インタビューなど広い分野の執筆で活躍し、書評も信望が厚い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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