内容説明
戦争で焼かれた村の海辺で、アーマン(オカヤドカリ)に棲みつかれた肉体を離れて海をみつめる男の魂に「帰れ」と訴えかける女の声は届くのか…。現在と過去が交錯する沖縄の風景から甦る戦争の記憶。表題作「魂込め」を含む6編を収録した沖縄文学の新たな担い手による、芥川賞受賞後初の短篇集。
著者等紹介
目取真俊[メドルマシュン]
1960年沖縄県生まれ。琉球大学法文学部卒業。83年「魚群記」で第11回琉球新報短編小説賞、86年「平和通りと名付けられた街を歩いて」で第12回新沖縄文学賞を受賞。97年「水滴」が第27回九州芸術祭文学賞ののち、第117回芥川賞を受賞
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