感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
48
小心者で臆病な家康の、身を守る為の言葉や行動を周りが勝手に忖度し、いつしか天下取りに。気弱な家康も面白かったです。2021/11/23
金吾
11
天下を目指したわけではない小心者の家康と貪欲で魯鈍な三河者という設定が面白いです。池宮さんは斬新な視点という部分において楽しい作家だと思います。2020/05/17
鵺
5
江戸幕府を開いた将軍徳川家康の一生を描く歴史小説。ひたすら小心で嫌々ながら天下をとったという解釈が新しかった。2020/03/16
うたまる
4
「臆病は将にとって致命的な欠陥のように思われがちだが、そんな事はない。臆病は智恵の源である」……家康に限らず、名将と呼ばれる者たちはみな臆病であり、そこから派生した老獪なんだろう。戦国時代の小説としては爽快感に欠けるが、着想は確かにユニークで説得力あり。また織豊と比べて経済政策がド素人で、江戸時代の成長力を鈍化させた、という指摘も慧眼。他、「どうも田舎者の底意地の悪さと非礼、酷薄は、手がつけられない」など、東京出身である著者の三河者についての評価が辛い。三河愛に溢れた宮城谷昌光作品との対比が際立ち面白い。2014/08/31
たけちよ
2
天下に覇を唱えるに足る英雄は、いずれも志を得ずに世を去った。信長、秀吉は言うまでもない。ふと思った。ーもう、懼るる者もないのだ。2011/07/07