内容説明
無頼、放蕩、無頼、放蕩、女三昧…、にして名文家。時世に背を向けつつ時代を謳歌した荷風のその言葉を丹念に辿ることで見え出すあらたな足趾。旧邸跡散策やトレース、稀少写真、谷崎や鴎外との交流・逸話に加え、親類からの内輪話も跳びだし“不朽にして等身大の荷風”を描出し得た、かくも豊饒な荷風評伝。
目次
『ふらんす物語』のほろ苦さ
明治の二代目
両雄の青春
狐の出た庭
伝通院
日暮里月見寺
荷風のいた風景
震災の頃
女のかけひき
骨肉の文学
身長のことなど
葛飾あたり見聞記
葬儀の顛末
著者等紹介
松本哉[マツモトハジメ]
作家・風景画家。1943年兵庫県生まれ。神戸大学理学部卒。科学書の編集の傍ら、傾倒していた芥川龍之介の精神的原点である“隅田川”を研究、ラジオ等への寄稿を経て作家に
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