内容説明
ぼくはいつも思う。「キレる」っていう言葉、オトナが考えている意味は違うんじゃないか―。通り魔事件が相次ぐ東京郊外のニュータウン。犯人はぼくの同級生。でもぼくの日常は事件にかまけているほど暇じゃなくて…。家族、友情、初恋に揺れる14歳、少年エイジの物語。山本周五郎賞受賞作。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。早稲田大学卒。出版社勤務を経て著述業に。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、本書『エイジ』で第12回山本周五郎賞を、2001年に『ビタミンF』で第124回直木賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみ
19
んー、よくわからん。2019/06/13
ゆきな
9
「同級生が通り魔になってしまう」=「犯罪が身近に感じてしまう」ってことなのだと改めて実感。14歳という多感な時期にある少年の危うさと成長がリアルに感じられた。エイジの危うさが心配で、心配で、一気に読んでしまった。「その気」は本当に誰でも持っていることだと思う。一線を超えるか越えないかの境はどこにあるんだろう?エイジの『チューブは全て「好き」がいい』というセリフが印象的。2013/11/09
KAZUNARI
8
もし、自分のクラスメートが犯罪者になってしまったら・・・そんな問題をちゃんと描きながらも、中学生という多感な時期・・・友達、恋、親・・・同級生たちのリアルなセリフが面白く、エイジのクライマックスの行動は何か上手く言えないけど、青春らしい思いが出ている感じがした。ラストの描写も好きですねえ。2013/07/31
sashawakakasu
5
エイジの不安定な心情にハラハラした。中学生っていいなと思うと同時にいや絶対戻りたくないとも思う。当時の自分はどんなだったけと思い出しながら読んだ。2021/07/18
あんず
5
少年の犯罪が急増したときのお話。あとがきにありましたが、14歳の少年が小学生の生首を校門の前に置いたという事件。つい最近のことに感じるけど、私が小学生の頃の話だったんだなぁ…。本作はその時代に生きる一人の少年に焦点を当てている。ツカちゃんが良いやつすぎた。笑2013/12/24