内容説明
家庭や職場など、日常生活で生じるさまざまな疑問と悩み。その解答を生物学者の著者に聞いてみたら―?雑誌「AERA」の大人気連載コラム「ドリトル先生の憂鬱」をまとめた一冊が待望の文庫化。おかしみあふれる語り口に、生物の真理がたっぷり詰まった人生の指南書。
目次
第1章 パンダの戦略
第2章 犬の裏切り
第3章 片づけられない女
第4章 トンボの婚活
第5章 ネコの哀愁
著者等紹介
福岡伸一[フクオカシンイチ]
1959年東京都生まれ。生物学者、青山学院大学教授。京都大学卒業後、ハーバード大学医学部研究員、京都大学助教授などを経て現職。「生物とは何か」をわかりやすく解説した著書を数多く著す。2007年、『生物と無生物のあいだ』で第29回サントリー学芸賞・社会風俗部門受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
115
2022/1/27 楽天ブックスより届く。 2023/5/25〜5/27 AERA誌に連載されたコラム「ドリトル先生の憂鬱」をまとめたもの。読者からの質問に答える形で生物学的なエッセイが綴られる。なかなか勉強になること多し。2023/05/27
naoっぴ
69
身近なギモンを生物学者の福岡伸一先生が解き明かす…もとい、ネタにして生物学的雑学を展開していく楽しい本。福岡ハカセの緩くて柔らかな語り口がいいです。どの生き物にも働くモノがいればサボるモノもいて、あぶれオスもあぶれメスもいる。だからといって生物学的な罰があるわけではなく、遺伝子は自由を許容している、という話に心がほっこり…。それにしても、体内のコラーゲンを増やそうとコラーゲン入りの食べ物を摂取しても、それは髪の毛食べて髪の毛ふさふさになる理論と同じというのは衝撃だったなぁ(笑)(^-^;2016/10/31
Mumiu
54
タイトルから研究室でシャーレと顕微鏡を覗いて”DNAはね〜と”動物行動学を説明する本だと思ってました。はじめからヤられました。「彼氏が来ている時にゴキブリが!」→「ゴキブリはヒトより遥か昔から地球にいるんだよね」。どの話が残ってる⁉︎と聞かれるとヤバいけど、ヒトを含めた地球のいきものがわかりやすく書かれている。マヨネーズが何故悪くならないかとか、落葉の仕組みを説明している一方、紅葉については「何故あの色に見えるのだろう」。今の科学でわかること、まだ測りきれない自然のすごさも素直に述べている。面白かった!2015/03/29
yumiha
27
続けて分厚い(内容もページ数も)2冊を読み終えた後は、気楽に読める本としてぴったりだった。生物学者として専門用語もあるけれど、噛み砕いてくださっているので、なんや分かったような気にさせられる(←誤解?)。そして、暮らしの中で見逃しているような事象に結びつけてあるので、タメになった気にもさせられる(←誤解?)。たとえば、女性にとって関心の高いコラーゲンは、食べても吸収される確率はかなり低いと断言されている。やっぱり。2017/01/27
金平糖
23
週刊誌連載の読者の疑問や悩みに福岡さんが答えたものを文庫化。しかし、ただお悩み解決というよりは福岡さんらしく生物の神秘を文学的に語っている感。ドーキンスの「利己的な遺伝子」信奉者としてはこういうゆるさも必要なのかもと新たに思う。スマホ片手に生物や植物を検索しながら読んだのでカラー写真が添えられていたら良かったのにと残念。食品の赤の天然色素はコチニールカイガラムシ⁉︎カビが生えたら削るのではなく食べない。ボルボックスは可愛らしい。メンガタスズメという娥は背中に髑髏模様。妊娠検査薬は惨酷なまでに正確無比。2015/04/27