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朝日文庫
戦争文学を読む

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022615886
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

『ビルマの竪琴』『二十四の瞳』『麦と兵隊』『浮雲』『飼育』『グランド・ミステリー』『接近』…太平洋戦争当時の作品から現代作家作品までの主要な戦争文学を読み直し、戦争の描かれ方を検証する連続鼎談。詳細な注と戦争文学年表を付した「戦争文学論」の決定版。

目次

戦争はどのように語られてきたか(上野千鶴子;川村湊;成田龍一)
大岡昇平『レイテ戦記』を読む(奥泉光;川村湊;成田龍一)
従軍記から植民地文学まで(イ・ヨンスク;川村湊;成田龍一)
井伏鱒二『黒い雨』を読む(井上ひさし;川村湊;成田龍一)
戦後の戦争文学を読む(高橋源一郎;川村湊;成田龍一)
付章 戦争を知らない世代の戦争文学を読む(古処誠二;川村湊;成田龍一)

著者等紹介

川村湊[カワムラミナト]
1951年北海道生まれ。文芸評論・日本近代文学。現在、法政大学国際文化学部教授

成田龍一[ナリタリュウイチ]
1951年大阪府生まれ。歴史学・近現代日本史。現在、日本女子大学人間社会学部教授

上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年富山県生まれ。社会学。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授

奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年山形県生まれ。小説家

イヨンスク[イヨンスク]
本名・李妍淑。1956年韓国全羅南道順天市生まれ。社会言語学。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授

井上ひさし[イノウエヒサシ]
1934年山形県生まれ。小説家・劇作家

高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951年広島県生まれ。小説家

古処誠二[コドコロセイジ]
1970年福岡県生まれ。小説家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネムル

14
文芸批評家川村湊と歴史学者成田龍一、それにゲスト一名を加えた対談集。加藤・高橋の歴史主体論争や小林よしのり『戦争論』などを念頭に、戦争が如何に描かれてきたかが語られる。成田が作品を愚直に分析し過ぎて対話がしばしば硬直し過ぎな気がするのだが、奥泉光や高橋源一郎がうまく受けて、戦争文学をいまヴィヴィッドに読むことをすくい上げている(そして、当然予想されるように『レイテ戦記』はあまり面白くなさそうw)。2020/01/17

スカイバニラ

9
08年発行。小説家、フェミニスト、評論家が太平洋戦争当時から現代まで出版された戦争文学を俎上に載せて語りつくす本。各文学作品においての戦争を語るパターン形式や、作者の戦争に対する認識と問題点などについてバッサバッサと斬っていく内容。正直、ここで語っている方々の主張に共感できない点が多々あるのだけれど、「こういった読み込み方もあるのか」、「こういう点に問題意識を持つ人もいる」という事に気づかせてくれたという事に関しては勉強になりました。つーか大岡昇平のレイテ戦記を「文学」という捉え方で読まなかったな…。2011/08/30

sabosashi

5
『レイテ戦記』および大西巨人『神聖喜劇』をどう読み解くのかの助けにしようと思って読みだしたのだが。雑誌掲載が1998年から。単行本が2008年。そしていま読んだのが2013年の年末。戦争をめぐってのコンテキストがこんなにも短時日になんという様変わりか、驚かざるをえない。20世紀は戦争の時代であったが、じつは戦争とは加害者と被害者を除けば「情報」でしかない。そこでは語り方によってどうにでもできる世界でもある。それを意識せずには戦いにかかわるものを読み解くことはできない。随所に貴重なメッセージがみちている。2013/12/06

sayako_kyoto

3
文学評論家や歴史家のコメントは総じて難しすぎる。その点、井上ひさし氏や奥泉氏、古処誠二氏ら作家のコメントが分かりやすくて腑に落ちた。戦争を経験していない世代として、戦争を政治や経済の論理だけではなく、生理的体験的本能的なものとして受け止めたいと願っている。文学を通して体に刻みたいと思う。2011/08/31

昼寝

1
ここで論じられている作品を読んでから、再読したい。2022/12/17

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