内容説明
「被告らは文明に対し宣戦を布告した」国際検事団の追及は、まず軍事教育や言論弾圧など、戦争への準備工作をつく。次いで、盧溝橋事件、南京大虐殺に言及し、大陸侵略の陰謀をあばく。さらに、三国同盟、真珠湾攻撃―太平洋戦争の全容が次第に明らかになる。
目次
敗戦から「裁かれる日」まで
市ケ谷の熱い日々
銃剣にかこまれた学園
満州への侵略のステップ
戦慄・南京大虐殺
世界制覇への野望
開戦前夜の対米関係
真珠湾の秘密
暴虐はつづく
弁護団、反証に入る〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
73
いわゆる『極東国際軍事裁判』のことで通称『東京裁判』といわれる。本作は上・下2巻に亘って東京裁判の経過を描いた作品である。東京裁判は1946年(昭和21年)5月3日から1948年(昭和23年)11月12日にかけて行われ、連合国が『戦争犯罪人』として日本を告発された裁判である。本巻(上巻)では、裁判における論告において、日本帝国軍が満州へ侵略した時期より日米開戦までを詳述している。半世紀以上過ぎた現在においても、その内容・判決について賛否両論が渦まいていて確立された見解がなされていない。2016/03/25
月式
2
朝日の記者がまとめたざっくりとした東京裁判の記録。比較的偏りがなく読みやすい。2011/08/14