朝日文庫<br> 子供たちの復讐 (第2版)

朝日文庫
子供たちの復讐 (第2版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 661p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784022608208
  • NDC分類 368.7
  • Cコード C0136

目次

第1章 検証・開成高校生殺人事件
第2章 公判法廷から
第3章 開成高校生殺人事件を考えるために
初版上巻あとがき
第4章 検証・祖母殺し高校生自殺事件
第5章 祖母殺し高校生自殺事件の資料と背景
第6章 「正夢」と化した儀式
第7章 二事件の背景のさらに奥にあるもの
第8章 終りなき終章
初版下巻あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山口透析鉄

18
この本、高校生くらいまでには読んでいましたね。家庭内での少年殺人事件のルポで、私が通っていた高校も出てきます。 単行本には掲載されていたという遺書、諸事情で文庫本では掲載されていませんし、本多氏も書くに書けない事情があったと率直に認めていたのも印象深いです。 今だったら露骨な教育格差等々の諸問題も出てくるのでしょうが、今の朝日新聞等の全国紙にこういう調査報道記事、載らないですよね。 河合隼雄氏の、個の論理と場の論理に関連する洞察も鋭く、社会と世間の問題、を連想しますね。 本多氏は秀才バカが嫌いですよね。1985/12/08

Gen Kato

5
「彼らにとって学歴がない者は「できないやつ」「怠け者」であり「飲んだくれて生活保護を受給するような下層の生活者は社会の足手まとい」であり…」「だれもが「有能」な人間として評価されたいために、こぞってそうした「システム」への熾烈な同調競争を展開する」…三十年前に論じられ、まとめられた内容が少しも古びていないのに驚く。社会全体は明らかに右傾化したというのに、われわれが生み出す「全体意識」に大差がないというのは、深く考察すべき事態ではなかろうか。2014/04/01

びーちゃん

4
精神異常となり家庭内暴力を繰り返した開成高校の学生をその父親が殺した事件と,エリート意識の強い高校生が祖母を殺した事件についてのルポルタージュ。共に1970代後半に起きた事件である。両事件に共通するのは,優等生タイプの子供が起こした猟奇的な事件である,としてその原因を考察している。そして著者は管理教育に原因を求め,登校拒否を推奨するに至っている。しかし,管理教育及び親の教育によるところも大きいが,絶対的に正しい教育はない。本人に一番の原因があるのではないか。評価32011/09/04

eritaro

4
30年前の2つの事件の取材を通して、教育への危惧が示唆されている。その後「ゆとり」教育が始まり、今また「基礎学力の向上」の名の下に教育が見直されようとしているが、30年前より今の方がずっと事態は悪くなっているとしか思えないのが悲しい。2009/08/26

活字の旅遊人

2
思えば、子ども時代から子ども問題には関心があった訳だ。

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