内容説明
身の回りのあらゆる物質を構成する究極の要素は何か。それを解き明かそうとする素粒子物理学はクォークと呼ばれる基本粒子の存在を突き止めた。素粒子の世界で起きる「CP対称性の破れ」という不可解な現象を説明するために1973年、小林、益川の両氏は「クォークは6種類必要」という先駆的な理論を発表。2001年、日本の実験装置「Bファクトリー」と米国の装置がその理論を確かめた。独力で困難なことも複数の力が集まれば成功する。理論と実験、両面から難題に立ち向かった研究者たちの軌跡や両氏の生い立ちを収録。
目次
1 自分を語る(考える過程がおもしろい;関心があることだけをやってきた)
2 講演(6元クォーク模型誕生のころ;科学とロマン)
3 講演(実験への情熱が実を結んだ)
4 パネルディスカッション(宇宙と人間;同行記者が見たノーベル賞の底力)
著者等紹介
小林誠[コバヤシマコト]
1944年名古屋市生まれ。1967年名古屋大学理学部卒業、1972年名古屋大学大学院博士課程修了、京都大学理学部助手、1985年高エネルギー物理学研究所教授、1997年高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所教授などを務める。2003年同機構同研究所所長、2006年同機構名誉教授、2007年日本学術振興会理事。2008年高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授。2009年学術システム研究センター所長。2008年ノーベル物理学賞、文化勲章を受ける
益川敏英[マスカワトシヒデ]
1940年名古屋市生まれ。1962年名古屋大学理学部卒業、1967年名古屋大学大学院博士課程修了、同大学理学部助手、1970年京都大学理学部助手、1976年東京大学原子核研究所助教授、1980年京都大学基礎物理学研究所教授、1990年京都大学理学部教授、1997年京都大学基礎物理学研究所所長、2003年京都産業大学教授、京都大学名誉教授。2008年ノーベル物理学賞、文化勲章を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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