朝日選書<br> 果物の文学誌

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朝日選書
果物の文学誌

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  • サイズ B6判/ページ数 219,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022596383
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0345

内容説明

漱石の時代、ミカンやリンゴはたいへんな高級品だった。以来100年、いまだに果物店の看板には、「高級果実」と大書してある。若き植物学者が著名な文学作品を題材に解きあかす、日本人と果物のつきあい方。

目次

1 黎明期の果物
2 身近な果物の近代史
3 高級果実今昔
4 南方楽園から来た果実
5 山で食べる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

竜王五代の人

1
この著者、海外現地の果物や、野に生える果実まで好んで食していて、ホント食べることが好きなのだと思う。そういう実際に食べた体験からのウンチクからの、文学の中の蜜柑論は面白かった。また、明治に西洋から果実が導入されるまで柿や桃ぐらいしか存在しなかった日本の果物の貧弱さや、その反面としての「高級果物」・舶来品志向の存在の話もよし。あと枝を食べるケンポナシ。2022/03/03

佐月

1
植物学者としての視点から近代を中心とした日本文学作品に登場する果物を語る本。植物学者ならではの分析や感想が楽しめる。伝来、普及した時期などから文学作品中に登場する果物の種類について考察したり、同時代の文学作品における果物の扱われ方を読み解いていくところは特に面白かった。著者の体験談も多く書かれており、エッセイの要素もあるので、肩に力を入れず楽しめる作品だと思った。2022/01/09

みよし

1
目次の「白桃という芸術」「雲の上にあった苺」にピンときて読みましたが、当たりでした。文学作品に登場する果物を軸に、様々な国と季節の果物について書かれています。美味しい桃と葡萄が食べたくなりました。特に檸檬については、梶井基次郎を題材として、ビタミンC幻想を打ち砕いた、ものとしての檸檬について考察されています。近代文学の紹介本、雑学としても有用。2012/09/09

モリー・ブラウン

1
文学作品に登場する果物をその書かれた時代背景の中での果物の位置や品種・歴史などを読み解いていく。NHK-FMの日曜喫茶室へのゲスト出演されていたときに聴いて面白そうだと読んでみたらアタリ!こういう出会いがあるからラジオも読書も止められません。ウンチク好きにもお勧め。とにかく食べたくなる。

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