内容説明
歴史のはざまで思索する異国の空に死を想い、現代政治の混迷に鋭い分析を加える。定評あるエッセイ。
目次
故旧忘れ得べき
イスマイル・カダレとアルバニア
賄賂問答
「国防計画指針」再読
「ユダヤ人の生活と文化」展
聖地有感
ヨーロッパをどう思いますか〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
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日本の戦争責任の話題がよく出てきますが、ドイツは政権が変わった、日本は戦前からメンバーが変わっていないから責任があるといいます。どうせなら天皇制の廃止に言及すべきでしょう。この問題に対する加藤さんの結論も、何だかたまに言いっぱなしの気楽な老人だなという印象です。ほぼ同世代で、対極にある福田恆存さんのシェイクスピアも、正直肯定的な印象を持てずにいましたが、加藤さんのエッセイも、ひとこと、平凡で面白くありません。高名な先人が、実はよく読んでみると、たいしたことは言っていない、というのは寂しいことです。 2016/03/18