「死への準備」日記

「死への準備」日記

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784022557636
  • NDC分類 916
  • Cコード C0047

目次

声の喪に服する
私ふうの母への愛
人生に求めたものはすべて得た
善意の洪水に辟易する
イラン‐コントラ問題を取材する
よく遊び、よく働いたあの日々
感傷に浸っているひまはない
仕事も、闘病も、楽しみも
映画を見に行く
愛の中の死
おせちパーティーは楽しかった
遺言書に署名する
右胸のどの下にがんを見つける
パウル・クレー展での歓喜
爆発しそうな吐き気
日本のエイズ騒動はお笑いだ
タワー委員会報告をみて
幸福感は脳の働きに関連している
両親を強く誇りに思う
超伝導体とは?
私は典型的「移動型人間」
ソ連の開放政策とアメリカ人
円高の恩恵は還元されていない
引っ越し先を決めた
ともかく、6ヵ月生きた
休載
昔は気づかなかった差別
がんが小脳にあらわれた
休載
休載
新居に退院した
毎日をより充実させよう
バレエ「シンデレラ」を観る
休載
体調悪化し原稿書けなくなりました

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまはるか

18
 1987年にニューヨークで癌のため47歳で死去した千葉敦子の86年11月21日から87年7月24日までの闘病日記。日本に母親と看護師の妹がいるのに帰国せず単身ニューヨークでフリーランスのライターをしながら闘病かつ死への準備をするここまでの精神力を他に知らない。「癌にかかったことを知っただけで「世の中で重要なのは自分だけ」とばかり」に共有するものを何も持たない患者の対極にある生き方だろう。癌を自分だけの不幸と捉えず社会と共にある意識を持ち明日をも知れぬ日々を正面から受け止めて生きる姿が良く描かれている。2023/12/11

Keystone

8
癌末期の著者の日記は怒りに満ちている。「日本の読者は私の癌の再発を聞いてかわいそうで涙が出るとか手紙送ってきてウンザリ、バカみたい」「ニューヨークは最高、日本は人が多すぎるし何でも遅れてるしホント最悪よね」って感じ。カッコいいという意見が多いですが、一貫して人を見下す物の見方が私は好きではありませんでした。 2015/11/23

よう

1
「死」というものに直面したとき、自分はそこに何を見るか。私には実感としてまだ分からないが、いつかやって来る“そのとき”にこれほど強く向き合っていけるだろうか。知覧の特攻隊の資料館でも「死」を前に多くの「生」を残した遺書が多く飾られていた。「上手く死ぬことは上手く生きること」だといつか私もわかる日まで、この気持ちを大切にしていきたい。2019/11/04

ミンガラ

1
何でも自分でできます。自分で稼いで自分の人生生きてます。…なんて嫌な女なんだ。まるで私みたいだ。謙虚に自分らしく生きて生きたいな。2度目の手術は涙を流すほど痛かった。鎮痛薬など全くきかなかった。抗癌剤はもっときつかった。でも頑張れた。2回目の抗がん剤始まるのも今は楽しみ。どんだけ苦しいのよーワクワク。女って痛いのも苦しいのも耐えることも忘れることもできちゃうのだ。2017/03/29

まっさん

1
学生だった頃「朝日ジャーナル」に連載されていたのを読んでいた。当時もとても論理的でクールな人だなと感じた記憶がある。この人、アメリカの医療をとことん信じてたみたいだけど結局...  でも信ずるものは救われる、からいいんだよね。きっと。2017/02/01

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